推し似の陽キャ王子は腹黒でした

推し似の陽キャ王子は腹黒でした

last updateปรับปรุงล่าสุด : 2025-04-23
โดย:  文月 澪อัปเดตเมื่อครู่นี้
ภาษา: Japanese
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私はオタク陰キャのカースト底辺女子。 ある日、同人誌即売会で思わぬ人物に遭遇! その人はクラスの人気者、陽キャ王子の岬君だった。 陽キャ王子の裏の顔は溺愛オタク!?

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บทที่ 1

逃げられない

 今日も憂鬱な一日が終わった。

 外はまだ残暑が厳しく、眩しい太陽が目に痛い。

 それでも秋の気配は感じられる。

 カーテンを揺らす風は、少しの冷気を含んでいた。

 ――明日は晴れるかしら。

 帰りのホームルームで先生の連絡事項をぼんやりと聞きながら、私の思考は既にここには無かった。

 私は自他ともに認める、クラスカースト最底辺の陰キャだ。制服はデフォルトのまま、長い髪を三つ編みにして、分厚い眼鏡をかけた姿は芋臭い。

 友人達も似たりよったりだ。このクラスはありがたい事に、陽キャによるイジメが無い。ギャーギャーと煩いDQNとは違う、本物の陽キャ達だからだ。

 その中心人物に、そっと視線を向ける。

 そこには、あくびを噛み殺している黒髪の少年がいた。

 岬 涼。

 陽キャのわりに髪を染めたりしていない。制服もきちんと着ているし、ピアスなんかも見当たらなかった。

 それも偏見かと、ひとつ溜息を吐く。

 岬君は身長も高く、スポーツ万能、成績も良い。根っからのカースト上位男子。私とは真逆もいい所だ。

 別に好きだとか、そういう訳じゃない。

 ただ、推しに似ているのだ。

 私は陰キャの例に漏れず、オタク趣味をたしなんでいる。昨今、アニメや漫画は日本の文化とも言われるようになってきた。それでも、オタクには中々に厳しい世の中だ。

 既に飽和状態にあると言ってもいい、数あるアニメの中のひとつに、私は沼っていた。

 小説を原作とするそのアニメはゲームにもなり、今話題の人気作だ。勿論小説もチェック済み。コミカライズもされ、一気に人気は広がった。

 作風としてはありがちな無双モノ。

 私も最初は忌避していた。こういった作品は得てして男子向けで、ハーレムやラッキースケベが多い。

 しかし、たまたま観た物語をまとめた動画で出会ったのだ。黒髪を靡かせ、颯爽と現れる、そのキャラクターに。

 彼の名はヒュディ・ミューゼ。

 物語のラスボスだった。

 かませ犬的な存在で、何度も負けては逃げ帰る。その度に主人公は嫁が増えていく謎仕様。

 それでも好きになったのは、キャラクターデザインの良さと、その声。

 おそらく、アニメにならなかったら沼らなかっただろう。

 艶やかな黒髪に、鋭い瞳、皮肉を込めて笑う口元。そして、低く響くテノール。

 アニメになった事で、その全てが活きた。制作会社も大当たりで、作画崩壊は全く無く、動きが滑らかで色気がある。

 私は一目でヒュディ様に沼り、原作からコミック、声優さんまで調べあげ、現在に至る。

 そんな中、二年になって同じクラスになった岬君を見て驚いた。まるで画面からヒュディ様が飛び出してきたかのようだ。

 その日から、岬君は少し気になる存在になった。まぁ、しょせん陰キャと陽キャ。どうこうなるはずが無い。

 そんなくすぶる想いを吐き出す場があった。

 沼ったオタクの行き着く先はひとつ。

 そう、創作だ。

 これは二次創作と呼ばれ、既存のキャラクターを使い、小説や漫画で妄想を爆発させるというもの。私はヒュディ様を主人公にした小説を書いている。勿論、原作遵守。非公式のカップルには興味が無い。ヒュディ様を支えるのはたった一人。最愛のシェリア姫だけ。

 私はこの二人にぞっこんだ。不器用なヒュディ様、それを影から支えるシェリア姫。

 ――ああ、素敵。

 妄想はとめどなく溢れてくる。それを形にする事が、目下私の原動力になっている。

 そして、明日は待ちに待った同人誌即売会。新刊を携え、私もサークルとして参加する。その時に着る服も準備済み。

 先生の話が終わって、号令がかかると、私は足早に教室を出た。

 早く帰って、明日の準備をしなくては。

 ‪☆

 翌日は雲ひとつ無い快晴だった。

 朝は少し冷えるようになってきたけれど、今日は気持ちのいい日になりそうだ。

 私は、キャリーバックを引きながら、バス停に向かう。サークル入場は9時からだから、早めに現地入りしよう。

 本はスペースに搬入してもらう手筈になっていた。ヒュディ様に沼る前から活動自体はしてきているお陰か、今ではそれなりの数を売れるサークルになっている。

 今日しか会えない人もいるし、今から楽しみで、自然と口元が緩む。

 バスは目的地が同じであろう人が、幾人か見受けられた。ある種の共鳴とでも言おうか。同じ匂いがするのである。

 ふと目が合えば、お互いぎこちなく頭を下げる。ここで特攻は禁物。同人活動には地雷も多いのだ。

 私は車窓から外を眺める。会場に近付くにつれ、人が多くなっていく。皆この日を待っていたのだろう。どこを見ても笑顔ばかりだった。

 バスを降りると、サークル入場口へと急いだ。今日のお品書きは、ヒュディ様×シェリア姫の新刊と、再販が三種。どれも五十冊用意している。

 ――楽しんでもらえるといいな。

 その時の私は、浮かれていた。

 ‪☆

「シェリア姫のコスプレはしないの? ︎︎笹塚さん」

 そう言うのはここにいてはならない人物。

「み、岬君……?」

 いつもはキレイにセットされている黒髪は、無造作に揺れ、黒縁の眼鏡が目元を覆っている。最初は気付かなかった。だって、どう見てもモサい陰キャだったのに。

 オタクだと思っていたこの人とは面識があった。いつも来てくれるお得意様だったから。でも、話したのは今日が初めてだ。今までは買ったら直ぐにスペースを離れていたのに、何故か今日はグイグイ来る。

 開場直後、一番最初に新刊を手に取ってくれたのが、まさか岬君だなんて。

 新刊を手渡した時、じっと見るから何かと思ったら、さっきのセリフだ。

 岬君は更に続ける。

「いつものコスプレはしないの? ︎︎俺、好きなんだけどな。眼鏡無しの笹塚さん。眼鏡してても可愛いけど、外してる所って特別感あるじゃない? ︎︎楽しみにしてたのに。コスプレ姿も色っぽいしさ。でも今日みたいに髪、下ろしてるのも可愛い」

 私の頭は大混乱だ。

「み、岬君? ︎︎何を言って……その格好は」

 やっと絞り出した声に、岬君は首を傾げる。そして萌えキャラがプリントされたTシャツを摘むと満面の笑みを浮かべた。

「ああ、これ? ︎︎俺、こっちが素なんだ。めっちゃオタクだよ~。君が書くヒュディ×シェリアが好きで常連になったけど、いつの間にか君自身が目当てになってた。でも学校で声かけても素っ気ないから、今日は思い切って話しかけてみたんだ」

 は?

 確かに、学校で何度か話しかけられた事はあった。でもそれは日直とかの事務的なもので、オタクトークでは無かったはず。岬君がそういった物を好むという話も聞いた事が無い。

「で、でも。岬君は学校では人気者で、オタクとは無縁で、かっこよくて。え、何。意味分かんない」

 混乱した頭は爆発寸前だ。

 だって、可愛いとか好きって何!?

 本とかコスプレの事だよね!?

 うん、岬君が私を好きとか有り得ない。

 目を白黒させる私を面白そうに見ながら、岬君は言う。

「学校は社会に出るための予行練習だと思ってるから、身なりには気をつけてオンオフを切り替えてるんだ。笹塚さんはオタクなの隠してるみたいだったし、あまり話しかけるのも嫌がるかなって。でも、ここなら気にせず話せるでしょ? ︎︎ね、アフターどうかな。俺、ずっと君と話したいと思ってた。好きなんだ。笹塚さんの事。俺の彼女になってくれませんか?」

 今度ははっきりと告げられた言葉。

 私はぽかんと口を半開きにして呆けてしまう。

 しかし、それを聞いてしまった周りの人達がキャーキャーと騒ぎ出した。そりゃそうだ。ここは同人誌即売会の会場。両隣には同ジャンルのサークルさんや、同人誌を買い求める人が大勢いる。

 そんな中での公開告白。

 岬君はそんなギャラリーも気にならないのか、ふんわりと微笑んでいた。

 私はどんどん体が熱くなってくる。告白なんてされたのは初めてなのに、こんな公衆の面前だなんて。

 少しの恨みを込めて睨んでも、岬君は涼しい顔だ。それどころか眼鏡の奥の瞳は肉食獣めいている。

「その様子じゃOKって事で良いんだよね。今日から君は俺のもの。俺は君のもの。もう逃がさないよ」

 そう言って、頬にキスをした。

 辺りは騒然とする。

 あまりの衝撃に私は固まってしまった。岬君はそれすらも嬉しそうに笑う。

「ほんと、可愛い。これからよろしくね、笹塚さん」

 わなわなと震えながら、私は叫んだ。

「なんなのよ! ︎︎学校とキャラ全然違うじゃない! ︎︎ヒュディ様に似てると思ってたのに、騙された!」

 岬君は柔らかく微笑みながら、獲物を追い詰めていく。

「あ、やっぱりそう思った? ︎︎君の好みに合わせたんだよ。俺、化けるの得意なんだ」

 私はその一言に、既に罠にかかっていた事を思い知らされた。

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