夫に家を追い出された女騎士は、全てを返してもらうために動き出す

夫に家を追い出された女騎士は、全てを返してもらうために動き出す

last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-14
Oleh:  ゆずこしょうBaru saja diperbarui
Bahasa: Japanese
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女騎士として働いてきて、やっと幼馴染で許嫁のアドルフと結婚する事ができたエルヴィール(18) しかし半年後。魔物が大量発生し、今度はアドルフに徴集命令が下った。 「俺は魔物討伐なんか行けない…お前の方が昔から強いじゃないか。か、かわりにお前が行ってきてくれ!」 頑張って伸ばした髪を短く切られ、荷物を持たされるとそのまま有無を言わさず家から追い出された。 そして…5年の任期を終えて帰ってきたエルヴィールは…。

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幸せからの絶望

「エルヴィール。結婚おめでとう。」「ありがとう。」父さんが泣きながら私のウエディングレス姿を見ている。「お前がスカートを履く日が来るとはな…」「「えっ!?泣くのそこなの!?」」そう返したのは兄のラウルと弟のマウロだ。「別にスカートを履きたくなかった訳じゃない。ただ履くタイミングが無かっただけ。」小さい頃は私も可愛い女の子に憧れていた…時期もあった。綺麗なドレスに長い髪や可愛い髪飾りや、フリフリのワンピースにお人形も、周りにいた女の子が持っているものが欲しいなと思った時がある。7歳くらいまでは…。特に貧しい家庭という訳でもかったが、母さんがいつも「着れるものは着れるまで来なさい」というので、いつの間にか兄のお下がりばかりきていたのを覚えている。周りにも男の子の幼馴染が多かったのもあるだろう。兄や弟の友達も合わさると男だらけの中に一人女みたいな感じだ。おかげで毎日喧嘩に、騎士ごっこなど擦り傷が耐えない毎日だった。母さんが豪快に笑いながら「子供は元気なのが1番!」と言っている隣でお父さんは涙をながしながら「お、女の子が怪我なんて…跡が残ったらどうするんだよ…」と言っていた記憶が懐かしい。「母さんにも見せたかったね。」「きっと今頃、天国で笑ってみてるさ。」マウロの言葉に私は空を見ながら返す。男と間違えられるから、せめて髪だけは伸ばして欲しいと父さんに言われて伸ばし続けた。「お前を貰ってくれる奴がいて良かったな。まぁ近所だしいつでも帰ってこいよ。」兄が私の方を叩きながら「今日はちゃんと女の子に見えるぞ。」なんて言うものだから少しだけ嬉しかった。⟡.·*.··············································⟡.·*.結婚式は恙無く終わり、夫の顔も小さい頃から知っているからか不思議と新鮮な気持ちは無かった。きっと初夜も普通に迎えるんだろうなと思って少しドキドキしていると夫からはまさかの言葉が帰ってきた。「ま、まだ、早いと思うんだ。俺はもう少し二人の時間を大切にしたい。2年も会えなかったんだし…」確かに、私は2年間騎士団に所属していた関係でなかなか会うことが出来なかった。洋食屋を手伝うことも考えたけど、「腕っ節が強いしお前に料理は向いてねぇ」と兄に言われて、知らない間に騎士団に入っ...

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幸せからの絶望
「エルヴィール。結婚おめでとう。」「ありがとう。」父さんが泣きながら私のウエディングレス姿を見ている。「お前がスカートを履く日が来るとはな…」「「えっ!?泣くのそこなの!?」」そう返したのは兄のラウルと弟のマウロだ。「別にスカートを履きたくなかった訳じゃない。ただ履くタイミングが無かっただけ。」小さい頃は私も可愛い女の子に憧れていた…時期もあった。綺麗なドレスに長い髪や可愛い髪飾りや、フリフリのワンピースにお人形も、周りにいた女の子が持っているものが欲しいなと思った時がある。7歳くらいまでは…。特に貧しい家庭という訳でもかったが、母さんがいつも「着れるものは着れるまで来なさい」というので、いつの間にか兄のお下がりばかりきていたのを覚えている。周りにも男の子の幼馴染が多かったのもあるだろう。兄や弟の友達も合わさると男だらけの中に一人女みたいな感じだ。おかげで毎日喧嘩に、騎士ごっこなど擦り傷が耐えない毎日だった。母さんが豪快に笑いながら「子供は元気なのが1番!」と言っている隣でお父さんは涙をながしながら「お、女の子が怪我なんて…跡が残ったらどうするんだよ…」と言っていた記憶が懐かしい。「母さんにも見せたかったね。」「きっと今頃、天国で笑ってみてるさ。」マウロの言葉に私は空を見ながら返す。男と間違えられるから、せめて髪だけは伸ばして欲しいと父さんに言われて伸ばし続けた。「お前を貰ってくれる奴がいて良かったな。まぁ近所だしいつでも帰ってこいよ。」兄が私の方を叩きながら「今日はちゃんと女の子に見えるぞ。」なんて言うものだから少しだけ嬉しかった。⟡.·*.··············································⟡.·*.結婚式は恙無く終わり、夫の顔も小さい頃から知っているからか不思議と新鮮な気持ちは無かった。きっと初夜も普通に迎えるんだろうなと思って少しドキドキしていると夫からはまさかの言葉が帰ってきた。「ま、まだ、早いと思うんだ。俺はもう少し二人の時間を大切にしたい。2年も会えなかったんだし…」確かに、私は2年間騎士団に所属していた関係でなかなか会うことが出来なかった。洋食屋を手伝うことも考えたけど、「腕っ節が強いしお前に料理は向いてねぇ」と兄に言われて、知らない間に騎士団に入っ
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-03
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ー戦場①ー
扉を閉められるのと同時に、「ガチャリ」と鍵をかけられる音が聞こえた。「ち、ちょっと、開けてよ!」扉を何度か叩いても出てくる気配はなく、周りの家の人達が「何事だ!」と私のことをジロジロと見てくる。さすがにこのままでは埒が明かないと思った私は一旦この場を離れることにした。「参ったな…」髪も切られてすごく短くなってしまったし、カバンの中を見ても入っていたものはたった一つ。「なんだこれ…さっき届いた手紙だけじゃないか。せめて金くらい入れとけよ…」この家だって私が借りている家だ。お金もほぼ私が出している。じゃあ、アドルフは何してるかってなるけど。この半年…仕事をしている様子はほとんど無かった。偶に夜居ないことがあったけど…実家に帰ると言っていたから仕事をしていた訳じゃないだろう…。1回実家に帰ることも考えたけど、結婚してまだ半年…笑顔で送り出してくれた家族を巻き込む気にはなれなかった。「まっ、なるようにしかならないか。」取り敢えず髪を軽く整えてから戦場へ向かう。無一文で行けるところは戦場敷かなかったからだ…。前線までは乗合馬車や歩いて進んでいく。おそらく馬車に乗っている人たちも同じように戦場に向かう途中なのだろう。「今回は長引く可能性が高いらしい。」とか、「噂だが今回参加されている騎士団長がすごい怖い人だ」とか、「帰って来れない可能性も高い」など様々だ。そんな所へ嫁を送りこむとは本当に何考えてんだ。「おい、おまえ。」少しアドルフのことを考えてイライラしていると、強面でスキンヘッドの兄さんに声かけられた。「お、俺ですか!?」「そうだ。お前以外居ないだろ…」一応アドルフとして参加しないといけないため、私は咄嗟にアドルフ話し方を真似る。「な
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-03
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ー戦場②ー
戦場に着くと、小隊ごとに別れることになった。ヘッディは初めて来た訳では無いということで、別の隊に配属となるらしい。「ここまでありがとな。ヘッディー。」「あぁ、お前も気をつけるんだぞ。初めは弱い魔物と戦うだけだが…慣れてくるとどんどん強い魔物と戦うことになる。まずは今のうちに身体を慣らしておけ。」きっと初めは皆同じスタートなのだろう。ヘッディーからの忠告に私は一言礼を言った。相手はそこまで強くない魔物と言われても何があるか分からない。「生き残ったら美味い酒を飲もう」と軽く握手を交わして私たちは別れる。 小隊長の所へ向かうと、「本当にお前戦えるのか?」という目で見られたが、恐らくその辺にいる奴らよりは戦えるはずだ。 今まで何人の男たちと喧嘩してきたかわからない。「俺はこの隊をまとめる、ノッラだ。」「俺はアドルフと言います。よろしくお願いします。」軽く挨拶をしてから、簡単に今回の魔物討伐について説明してもらう。 魔物はDランクからSランクに分類される。そして今回はSランクの魔物が出たことにより弱い魔物がこちらに逃げてきたそうだ。Sランクの魔物は倒し終わっているが逃げてきた魔物の殲滅が間に合っていないらしく、それを倒していく感じになるらしい。「今日俺たちが戦うのはDランクの魔物だ。5人1組になって倒していく。」今回逃げてきている魔物がかなり多いらしく、もしかしたら数年がかりでの討伐になるかもしれないそうだ。「使える武器は何かあるか。」「レイピアとかあると嬉しいんだが…出来れば細くて軽いヤツがいい。」レイピアは軽い分、早く動けるし使い勝手がいいがどちらかと言えば女性騎に使う人が多い。そのせいか、皆がクスクスと笑っているのが見える。「お、おま、クク。レイピアは女の武器だぜ。」「女みたいな見た目してるもんなぁ。フフ…」本当は女なんじゃないかと誰かが言うとどっと笑いが起きる。 「笑ってられるのも今のうちだぞ…」 と負け惜しみでもないが負け惜しみみたいな言葉が出てきてさらに笑いが起こる。笑いたいやつには笑わせて置けばいいかと、レイピアの剣をもらってその場を離れた。⟡.·*.··············································⟡.·*.戦場にきてから半年くらい経つと周りの雰囲気も少しづつ変わってき
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-03
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ー久しぶりの帰還ー
皆の声が煩いなと思っていたが、どうやらこの騒ぎを聞きつけて団長まで近付いてきた。「お前たちうるさいぞ。そしてこの騒ぎの中心にいるのは…またお前か?アドルフ…」「あぁ、ダックワーズ団長じゃないですか。」なぜご飯をゆっくり食べさせてくれないのか溜息を着いていると、ヘッディーが息を吹き返したのか話し出した。「お前、ラウルとマウロと兄弟っていうのは本当なのか?」「あぁ、本当ですよ。私…じゃなかった。ラウルの弟で、マウロの兄ですね。何故か俺のところにだけ手紙が来なくてあとから参加になったんですが…」「そうか…あの二人もかなり強かったが、あの二人と兄弟だと聞くと納得だな。線が細いのにどこに力があるのかと思っていたが納得だ。」あの二人の話を信じて魔物討伐をしていたため一日100体は倒さないといけないものだと思っていたが…どうやら違ったらしい…。帰ったらあの二人にはきちんと制裁をくらわしてやろうと思っていると、先程まで話を聞いていた団長が急に話し出した。「なるほどな…おい、アドルフ。少し話がある。後で俺のテントに来い。」「えっ!?夜のお相手はちょっと…」「んなわけあるか!バカもの。飯が食べ終わってからでいい。」それだけ言うと、団長はテントに戻って行った。団長がご飯を食べ終わってからと言うので、ゆっくり楽しんだあと、私は団長のテントへ向かった。「ダックワーズ団長!アドルフです。」「あぁ…遅かったな。入れ。」テントの扉が開いたので失礼しますと声をかけてから中に入る。「それで、話とはなんでしょうか!」「なに…そんな難しい話ではないんだが。お前明日から小隊長になれ。」「えっ!?俺がですか?」半年で小隊長とは…スピード出世じゃないだろうか…
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-03
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ー久しぶりの帰還②ー
小隊長になって2年。アドルフに切られた髪もいつの間にか元の長さに戻っている。この2年は初めの半年と同様、ちぎっては投げちぎっては投げを繰り返して魔物を討伐してきた。そのお陰もあってテントも1人で使えるようになったり、食事が以前より豪華になったり、色々なところで優遇されるようになった。最近は隊員の数も増えている。そして私にも副隊長という部下ができた。それがずっと私に引っ付いてきていたルエルだ。書類仕事などが苦手な私はすごく助かっている。「ルエル、今日の魔物討伐は何体倒せばいいんだ?」「今日はBランクの魔物を50体ですね。」「なんだか最近少なくないか?」以前よりも魔物はへってきているもののまだまだ安心できるほど減っている訳では無いはずだ。ここで何とか抑え込めているから、農村などの被害は今のところないが…。「少なくないですよぉ!聞いてましたか?Bランクですよ?」確かにBランクはほかC.Dランクの魔物よりも強いが、そんなに警戒する程だろうか…私はルエルの話を聞き首を傾げる。「あっ、そうっすよね…アドルフさんからしたら…Bランクの魔物も塵芥同然でした。でもこれだけは覚えておいてくださいね!あなた以外の隊員からするとBランクの魔物は相当強いんですよ!」例えるならDランクが1とすると、Cランクが20、Bランクが50、Aランクが80、Sランクが100以上の強さらしい。「そうだったのか…いつもランクとかあまり気にしていなかったから、知らなかったわ。」いつも目の前にいる魔物を倒し続けてきただけにそこまで細かいことは気にしていなかった。「はぁ。やっぱりそうでしたかぁ。まぁ、隊長は好きに動いてくださった方が合ってるんで今日それで行きましょう。好きなだけ討伐していただいていいんで。」溜息をつきながら話すルエルに少しばかり申し訳ないと思ったが…まぁ倒す数が少ないよりは多い方がいいだろう。「いつもありがとな。」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-03
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ー久しぶりの帰還③ー
4人が去っていく姿をみて、私はただ呆然とすることしか出来なかった。「一旦実家に戻るか…」このままずっとここにいるのも変な人に見えるかもしれないと思った私は近くにある実家に帰ることにした。 「ただいまぁ~...」この時間は洋食屋が混む時間のため裏口からいえのなかにはいる。「「おかえりぃ…って!え?!え!?」」裏口は厨房に繋がっているため、たまたま厨房にいた兄さんたちが反射的に返事をしてくれたようだ。「兄弟揃って同じ反応をありがとう。兄さんにマウロ」正直先程の様子を見て余計に疲れていた私は少しでも早く休みたかったのだが…と言っても何年も帰っていなかった娘の部屋なんか残っているものなのか…わからなかったため、リビングへ向かった。リビングで少しゆっくり休んでいると、誰かがすごい音を立てて階段を昇って来る音が聞こえる。「この音は聞き覚えがあるな…」昔から「もっと静かにあるけ」おお母さんに怒られていた父さんの足音だ。「エル!!!」「ただいま。父さん。」「ほ、ほんとにエルなのか…?」「そうですよ~。数年前に結婚して家を出たエルヴィールですよ~」そもそもなんでそんな泣きそうな顔をしているのか分からない。結婚をして家を出ただけだと言うのに。確かに、ここ数年戦場にいたから顔すら出せていなかったが…。「お、お前、今までどれだけ心配したか…。」心配させるようなこと言っただろうか…。「父さん、確かに結婚してから全然帰って来れなかったし、手紙も書けなかったのは悪かったよ。ただほらこうして元気だから安心してよ。」怪我などしてないことがわかるようにぴょんぴょん跳ねて見せる。「そういう事じゃない。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-04
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ー久しぶりの帰還④ー
⟡.·*.··············································⟡.·*.ラウル視点そしてその数日後。ラードンが教えてくれた内容はあまりに悲しい内容だった。「ラウル。冷静に聞いてくれ…。エルは死んだそうだ。もう火葬まで終わったと…アドルフが言っていた…」 「エルが…死んだ…?」 「あぁ…」あまりの言葉に俺は言葉を失った。「ラードン…待ってくれ。一旦冷静になろう…」ラードンの肩を大きく揺さぶって冷静になるよう伝えると、「落ち着くのはお前だよ。ラウル。」と返された。魔物討伐に行った時もここまで取り乱すことは無かったのに…。「そ、そうだよな。すまない、ラードン。」「いや、家族の話だしな。でも俺はこの話を聞いて少しおかしいと思ったことがあるんだ。」ラードンが言うには、エルが死んだというのにアドルフは何故か悲しい素振りを見せなかったそうだ。それに、誰かが亡くなればすぐ噂になるはず…。なのに誰も知らない。それどころかエルを誰も見かけていないのがおかしいらしい。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-04
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ー久しぶりの帰還⑤ー
実家に帰ってきてからあっという間に5日が過ぎた。この5日は正直何もする気が起きず、家でゴロゴロして終わってしまった。まるで今までのスイッチが急にオフになってしまったようなそんな感じだ。「エル姉。そろそろ戻らないといけないんじゃないの?この先どうするか決まったの?」マウロがお茶を出しながら話しかけてくる。「んー…うーん…」「はぁ、本当にいい加減にしないと…そろそろ父さんの雷落ちるからね…」よく、母さんと父さんは性別が本当は逆なんじゃないかと言われることがある。父さんは几帳面で、涙脆く、すぐウジウジ考える。逆に母さんはガサツで、大変なことがあっても笑っていて、いつも前向きだった。その分本気で怒ると怖いのは父さんだ。因みにマウロは父さん似で、私と兄は母さんに似ていると思う…。「それは…まずいな…。」手を上に伸ばして軽く伸びをしてから私は動きだした。「マウロ。私がいない間のアドルフの動きって何か知らないか?」「んー…アドルフ君のお母さん、お父さんや妹さんはお店によく来てたけど…全くアドルフ君の話はしてなかったね。それに…」アドルフがこの店に顔を出すことは全くなかったそうだ。だから他に女や子供がいることは知らなかったらしい。「因みに私が騎士団に入っていた2年間は…知るわけないか。」騎士団に入っている時は基本寮生活だから外の人と会うことが余りできなかった。可能性としてその時から関係があったのではないかと思ったのだが…「そうだね。丁度その2年間は…僕もここを離れていたから分からないな。」魔物討伐に呼ばれるのは15歳からで、私とマウロの年の差は1歳差だ。16歳で騎士団に入った私と同じくしてマウロも魔物討伐に行っている。「兄さんなら、何かしら知っているかもね…もしかしたら…さ。」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-04
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ー久しぶりの帰還⑥ー
「で、思い出したか?お前の団長の名前…」兄さんの言葉に「あ、あぁ」とだけ返す。昔は仲良くなくて喧嘩ばかりしてたというのに、いつの間にか手紙のやり取りをする仲になっていたとは誰が想像できようか。「昔は団長と仲良くなかったじゃないか。」「オディとは戦場で1回会ってな。そこからは相棒のような感じだよ。昨日の敵は今日の友って言うだろ!」兄さんの場合、昨日の敵は今日も敵の方が正しいと思うけど…と思わず口まで出かかったが飲み込んだ。「それでお前が死んでないということを知ったという訳だ。」最後の方はなんか面倒くさくなってまとめました感あったけど、話に飽きてきていた私はとても助かった。「ありがとう。で、ラウル兄。ここからはお願いなんだけど…」頭を掻きながら深くため息をつき「なんだ?」と聞いてくる。「1日早いんだけどこのままここにいてもあまり外に出れないからさ、明日戻ろうと思うんだ。それで…」あいつら家族の暮らしについて少し調べておいて欲しいということをお願いした。あと出来れば寮生活していた頃のあの二人についてもだ。「私は今回帰ったらアドルフとしてではなくエルヴィールとして残りの任期を満了できないか聞いてみようと思っている。」出来ればアドルフの名前の時に貰った給金も全て返してもらいたいところだけど、そちらについては団長に話してからになるだろう。「できる限りあいつには全てを返してやりたい。あとは、私の任期が満了した暁にはあいつを魔物討伐部隊に送ってやれればいいと思っている。」性格が悪いと言われようがなんだろうが、それだけの事をあいつはしてきたのだ。頑張って伸ばしてきた髪を切られたことも忘れない。兄さんに頭を下げてお願いをすると、「わかった。任せとけ。」といってリビングを出ていく。兄さんの後ろ姿に「ありがとう」というと、軽く手を挙げて、「ちゃんと戻ってこいよ。」と一言だけ。でもその言葉がすごく嬉しかった。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-04-04
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ー再び戦場にー
魔物討伐部隊と合流すると、久しぶりに我が家に帰ってきたような錯覚に陥る。実家にいてもゆっくりすることは出来たが、ここに来て長いこともありいつの間にか身体が慣れてしまっているのかもしれない。「おぉ!アドルフ隊長じゃねぇか!帰ってきたんだな。」「アドルフ隊長!聞いてくださいよ」「アドルフ隊長!!」私は皆に軽く挨拶をしながら団長の所に向かった。ここまで見たところ大きなけがを追ったやつは居ないようで少し安心した。「ダグワール団長。アドルフ、ただいま戻りました。休暇を頂きありがとうございました。」団長のテント前で声を張上げて伝えると、団長はテントを開けて迎えてくれる。「うるさい。そんなに声をはりあげなくても聞こえている。それに休暇は明日までだったはずだが…」「すみません。団長に話しておきたいことがありまして…」「…と、言うことなんです。」私は一時帰宅した時に起こったことを伝えた。全てを伝えると長くなりそうだったので掻い摘んで伝えただけだけど…「なるほどな…でお前はこれからどうするんだ?このまま泣き寝入り…するなんてタマじゃねぇよな?」「そうですね。まずはアドルフとして働いてきましたがここからはエルヴィールとして残りの任期をはたらかせて欲しいんですが…」あとはアドルフが貰っていた給金をあいつに返してもらうために、今までの金額を知りたいこと。アドルフが来ていなかったことが立証出来ればあいつをまた徴集することは出来るかなどを確認する。「まぁ、いいだろう。休暇明けからはエルヴィールとして働く事は出来る。お前の場合は腕っ節があるからな。女だとバレたところでなにか言ってくるやつはいないだろう。」確かに、この辺りにいるヤツらと喧嘩しても負ける気はしない。負けるとしたら団長、副団長達くらいだろう。「給金については金額を伝えることは可能だが、それ以上はこちらとして何も出来ん。」
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