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第45話

峻介が里美を引き留めるために自分の裸の写真を流出させたことを思うと優子は笑ってしまった。

「まったく、最低な男だね!」綾子はこの手の男が大嫌いだった。

「本当にこんな男は一番嫌だわ!」

「こういう場合、被害者になるのはたいてい女性だもの!」

先輩たちは誰なのかを追及するつもりもなく渋い顔でその男を非難し始めた。

優子は再びテレビに目を向けた。

番組では高橋お婆さんの言葉遣いが非常にひどく、司会者の剣夜が咳払いをして彼女の話を遮り、「番組の調査によると、直步の母親は確かに亡くなっていることが確認されています……」と言いかけた。

しかし、剣夜が話し終える前に高橋お婆さんは感情的になって彼の言葉を遮った。

「でも直步の祖父はまだ生きてるじゃないか!」高橋お婆さんは手を叩きながら言った。「直步の祖父の娘は彼の母親しかいないんだ。今や直步の母親はいないし、周りに親戚もいない!優子は女だし、恥知らずの淫乱な女だから頼りにならない!でも見て、うちの直步は男の子だよ!直步は祖父を敬うべきだってのに、この静子と優子は祖父の財産を狙って絶対に祖父の電話番号と住所を教えないんだ。可哀想に。直步の祖父は今や年老いて、頼る者もいない……」

「嘘をつくな!」静子は怒りで胸を激しく上下させながら高橋お婆さんの鼻先を指して言った。「優ちゃんはこれまで一度も祖父と連絡を取ったことがないのよ。祖父の悲しい思い出を呼び起こさないようにするためにね。でもあんたたちは優ちゃんの祖父の家を狙ってるんでしょ。それに祖父には直步のために車を買って結納金を出させたいって!」

火鍋店の中では番組を見ながらの議論が一気に沸き上がった。

「やっぱり、あの家は祖父の財産を狙ってるんだな!」

「あの婆さんの言い方からして、祖父の財産を狙ってるってことだよな」

「もしかして姉と弟が祖父の財産を争ってるのかも」

テレビ画面では剣夜がこう言った。「私たちは直步の祖父である森本教授とも連絡を取り、電話インタビューを行いました。森本教授のプライバシーを守るため、音声には加工を施してあります。さあ、聞いてみましょう」

「その二人の子供に私は会いたくない」森本教授の声は加工されているにもかかわらず、非常に穏やかだった。「彼らのことを思い出すと、娘が生前に受けた苦しみや手術台での惨めな死に方を思い出してしまうん
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