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第18話

その頃、私の魂はほとんど消えかかっていた。

母さんは良い治療を受けたおかげで、体調はすぐに回復し、新しい生活を始める準備をしていた。

私も心の整理がつき、もうこの世を去る時が近づいていた。

だが、その時、私の意志とは関係なく、智也の逃亡先へと魂が引き寄せられた。

それは、私の墓地だった。

母さんが私を山や水が美しい場所に埋葬したのだが、智也は大量の時間と労力、そして金を費やして、ようやく私を見つけ出した。

その夜、彼はボロボロの姿で私の墓前にひざまずいた。

彼は全ての力を使い果たしたかのように、冷たく湿った土の上に倒れ込み、

私と一緒に横たわった。

そして、彼は丸々一瓶の睡眠薬を飲み干した。
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