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第12話

智也はまるで狂ったようになった。

彼は会社のことを完全に放り出し、無視するようになった。

毎日、時間も労力も、母さんの世話と私の遺骨を探すことに費やしていた。

母さんが何度も彼を追い払い、罵っても、智也はそれを甘んじて受け入れ、全て自分でやり、何一つ文句を言わなかった。

事情を知らない人たちは、まるで彼が本当の母親を介護しているかのように思っていた。

「自分の母親に対してさえ、あそこまでしていないだろう」と噂する人もいた。

母さんの態度は、確かに彼に対してとても冷たかったから。

彼は母さんの世話だけでなく、私を探すことに残りの時間を費やしていた。

彼は私立探偵を雇い、母さんの過去を徹底的に調べ上げたが、それだけでなく、私のことまで完全に洗いざらい調べた。

そして、その調査で重大な事実が発覚した。
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