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第15話

部屋のガラスが突然割れ、冷たい風が部屋に流れ込んできた。雨も強く床を打ち水浸しになってしまった。

篠崎暁斗はカーテンで風が吹き込む場所を塞いでみたが、あまり効果はなかった。民宿の他の部屋も同様に被害があるらしく、状況は悪化する一方だ。

篠崎暁斗はベッドの隅で吉沢凛子を抱きしめ、二人一緒に分厚い布団を被ってなんとかやり過ごしていた。

暗闇の中、吉沢凛子は篠崎暁斗の肩にもたれかかり、うとうとしていた時、暁斗が小さく尋ねる声を聞いた。

「眠れそうか?」

「ええ、もうすぐ。あなたは?」

篠崎暁斗はごくりと唾を飲み込んだ。「俺もだ」

吉沢凛子は彼の呼吸が深くなったので、冷えてしまったのかと思い、布団をかけなおしてあげた。

「かけなくていい、ちょっと熱いから」篠崎暁斗は何かをこらえているような感じで抑えた声で言った。

部屋の中に風が吹き込んでいるというのに、熱いわけがない。

吉沢凛子が篠崎暁斗の額を触ってみても、熱はないじゃないか!

篠崎暁斗は彼女の手を掴み布団の中へと押しやった。

「動かないでくれ、我慢できなくなるだろ」

吉沢凛子はすぐに彼が言っている意味を理解した。ちょうど部屋が真っ暗で顔の様子が確認できなくてよかった。じゃないと恥ずかしくてたまらない。

しかし、篠崎暁斗のこの一言で、吉沢凛子も緊張してきて、手足をどうすればいいのかやり場に困っていた。

「だから、動くなって言ったじゃないか、俺を誘ってるのか?」篠崎暁斗はずっと自制心に自信を持っていたが、今晩は大きな試練のようだ。

結局、吉沢凛子は自らの意思に打ち勝ち、全ての雑念を払い除けて、先に眠りに就いた。

篠崎暁斗は夜明け頃、睡魔に襲われ目を閉じた。

明け方、吉沢凛子が目を覚ますと、篠崎暁斗はまだ寝ていた。

一晩中荒狂っていた暴風雨はようやく過ぎ去った。

朝日が部屋に差し込み、篠崎暁斗の整った顔をキラキラと照らした。はっきりとした顔の輪郭がぼんやりとしてきて優しく感じられた。

ゆっくり、篠崎暁斗は視線を感じて目を開けた。

目に入ってきたのは、とろんとした目つきの純粋な可愛らしい顔だった。

「起き......」

言い終わる前に、吉沢凛子はベッドに押し倒された。

二人の目が合い、まるで時間の流れが止まったようだった。ただ二人の乱れた呼吸だけが聞こえる。

吉沢凛子の頭は真っ
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