第9話

私は帰るたびに、髪が乱れ、服も汚れていた。

兄はそれを見ると、冷たい顔で私を引き寄せ、「静香、外で男と遊んでいたのか？」と尋ねた。

「まだ18歳にもならないのに、母に顔向けできるのか？」

私は涙をこらえた。

声を抑えた。

しかし、体と心の痛みは止まらなかった。

私は兄に真実を伝えたかった。

でも、桜子はクラスの男の子たちと結託し、私の服を脱がし、目を背けたくなるような写真を撮った。

彼女の美しい顔には無邪気な笑みが浮かんでいた。

「静香、もしこのことを言ったら、あなたの裸の写真をばらまくから。

その時、兄はあなたをどう思うだろうね」

真実を語ることは意味がないだろう。

考えつかなかった。

私はうつ病の治療薬を飲み始めた。

髪の毛は大量に抜け落ちた。

でも、何も効果はなかった。

心理クリニックに行った。

おばさんは私の頭を撫で、珍しい優しさと配慮を見せていた。

私は鼻が熱くなり、涙が流れた。

そんな善意や関心を私は見たことがなかった。

「静香、あなたはまだ若い。未来は長いよ。

乗り越えられない試練なんてない。

もし家族に話せないことがあったら、私に教えて」

最後の理性がメンブレしたのを抑えた。

私は何度もナイフを手に取り、腕や手首に切りつけようとした。

でも、母が私に命を与えるために懸命に戦ったのは、私を大切にしたいからだと思った。もし彼女が私の死を見ていたら、悲しむだろう。

私は何度も自分に言い聞かせた。

私は愛される価値がある。

私は価値がある。

私は良い子だ。

私は愛される小さなプリンセスであるべきだ。

でも、やっぱり難しかった。