「本当ですか?」 「本当よ」明日、樋口旦那様の70歳の誕生日だった。 肯定的な答えを得て、和彦が喜んで里見について出て行った。真弓も急いで着替えて化粧して仕事に出かけた。オフィスに入ると、金子和也が招待状を持ってきた。「樋口グループの旦那様の誕生日祝宴が明日の夜に行われるが、会長に出席して頂くことになりました」真弓はさりげなく招待状を手に取り、開けて中身を見ると、彼女の名前が書かれた。鳳凰が飛んだような字を見て、なぜかわからないが、それが間違いなく達也が書いたと思った。オフィスのドアが突然開けられた。 瑠璃子が入って来た。「姉さん、用事があります」和也に出てもらい、ついでに、招待状を片付けた。 「昨日、私が私用で出かけて、会社のOAシステムに欠勤の通報が出された。ここまでする必要はないでしょう?!」瑠璃子が怒りを抑えられなかった。出勤してすぐに、OAシステムから通報が出されて、苛立って堪らなくなった。堂々とした社長が欠勤で通報されて、冗談じゃないか?!「会社にはルールがある。平等に扱わなければいけない」 「昨日、姉さんも欠勤したじゃないですか?」「私の会社だ」真弓は冷たく瑠璃子を見つめて言った。「つまり、会社のルールは私に無効だ」瑠璃子が怒って顔が青ざめたが、反論することはできなかった。「受け入れられない場合、星野グループを辞めてもいいよ」真弓の話は冷たかった。機会を見つけて私を追い出すのか?!そんな罠に引っかからないよ!「昨日、無断欠勤で私が悪かったです。二度としません」瑠璃子は譲歩しなければならなくなった。真弓は冷笑した。「出ていいよ」瑠璃子は歯を食いしばって見向きを変えて出て行った。目に凶悪な光が光らせた。この間、真弓から沢山の不満と屈辱を受けていた。必ず倍返ししてやる。オフィスに戻ると、瑠璃子の顔色がまだ悪かった。電話が鳴って、彼女は落ち着きを払って電話に出た。「紀子」「明日、真弓が樋口家の誕生日祝宴に行くの?」瑠璃子はしばらく考えて答えた。「彼女を連れて行くとお父さんから聞いてない。お父さんはいつも面子を重視しているから」と言うと、真弓を連れて行くとお父さんの恥になるのだ。「そして、樋口家の宴会のレベルは北城で一番高いので、トップじゃない企業は招待リ
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