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第14話

私がまだ病院で療養している間に、警察の捜査は進展していた。

警察はすぐに清和を逮捕し、小屋で義母が着ていた血まみれの服と、切断された指を発見した…...

DNA検査の結果、死者が義母の水島桂子であることが確認された。

さらに警察の捜索で、ついに義母の遺体が発見された。

義母は石で殴り殺されており、法医学の鑑定では、義母は生前から精神的な問題を抱えていたことが判明した。さらに、誰かに薬で声帯を毒され、喋れなくされていたのだ。

義母の口には、まだ何か隠された秘密があるようだった…...

しかし、証拠は揃っており、清和には弁解の余地がなかった。

彼はどうして自分が捕まったのか、最後まで理解できなかった。

メディアは彼を激しく非難し、ネット上でも道徳的な批判が巻き起こった。しかし、皆が最も不思議に思っていたのは——

「清和はなぜ母親を殺したのか?」

「彼の本当の犯行動機は何なのか?」

「どうしてこのタイミングで、自分の母親を殺害したのか?」

多くの疑問が次々と浮上していた。

しかし、清和は一言も口を開かないままだった。

そんな中、治療を受けている私のもとに、再び田中刑事が訪れた。

田中刑事は私に問い詰めた。「君は、清和が何かおかしいと気付いていたのに、どうして彼を庇おうとしたんだ?」

田中刑事が抱えている疑問は山ほどあるだろう。

私はわざと田中刑事にヒントを与え、彼が真相にたどり着くように仕向けた。

そうしなければ、私の計画は進まなかったからだ。

私は平然と答えた。「私は彼との長年の愛情を捨てられなかったんです…」

清和とは学生時代からの恋人だった。

卒業の年、私は迷わず彼と婚約し、結婚の道を選んだ。

この何年にもわたる愛情が、偽物であるはずがなかった。

私は田中刑事に、清和とのこれまでの思い出を涙ながらに語りかけた。

話が進むにつれて、私の目は赤く腫れ上がっていた。

田中刑事は深いため息をつき、私を見つめる彼の目には、複雑な感情が込められていた。「そこまでして、君は何のために?」

私は青白い唇を震わせながらも、強い決意で答えた。

「私は清和を愛しています」

「彼のためなら、死んでもかまわない…...」

私は泣きながら田中刑事の腕を掴み、かすれた声で叫んだ。「田中刑事、お願いです、私を逮捕してください!彼の代わりに私
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