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第7話

服が引き上げられ、彼の熱い唇が胸元まで這い降りていき、ついに......私の胸を口に含んだ。

「んっ......」

思わず、私はかすかな声を漏らした。

まるで発情した子猫のように。

興奮した拓真は荒々しく私を押し倒し、すぐにドレスを剥ぎ取ろうとした。

その時、電話の音が突然鳴り響いた。

拓真の動きが一瞬止まる。

最も盛り上がった瞬間に邪魔され、彼のハンサムな顔には苛立ちが滲んでいた。

最初は無視しようとしていたが、電話はしつこく鳴り続けた。

「くそっ......!」

拓真は不機嫌そうに顔をしかめ、そばにあったスマホを手に取った。

私も彼の体からそっと下りて、仕方なくソファに座った。

電話の相手は、彼の母親、弓絃葉だった。

「もしもし?」

拓真は電話に出たが、情欲が残っているせいで、声が低くかすれており、甘い緊張感が漂っていた。

弓絃葉が一瞬戸惑ったのも無理はない。

数秒の沈黙の後、歯を食いしばるような声で、「拓真、今どこにいるの?」と尋ねた。

拓真は思わず私の純粋で艶めかしい顔を一瞥し、喉が鳴る。「外にいる」

「すぐに家に来なさい」

「なんでだ?今は用事がある」

拓真の声は苛立ちと焦りを含んでいた。

無理もない。スーツの下で彼の体は限界を迎えており、耐えがたいほどに膨れ上がっていた。

「由美子が今ここにいるのよ。お前たち夫婦、長い間一緒に食事もしていないんだから、何があっても後にしなさい。

面倒をかけるんじゃないよ、わかった?」

弓絃葉の声には圧力があり、何かをほのめかしていた。

電話を握りしめた拓真はしばらく黙ったままだった。

ビジネス上の結婚は利益が最優先されるため、最終的には彼も折れるしかなかった。

「分かった、すぐ行く」

電話を切ると、拓真は乱れた服を直しながら、未練がましそうに私を見た。

「しっかり休むんだ。あとでまた来る」

私の目はうるんでいて、妖艶な光を放っていた。

衣服は乱れ、体はソファに柔らかく横たわって、何も言わず彼を見つめた。

この姿はあまりにも魅力的だった。

拓真が大きく息を吸い込むのが見えた。スーツの下で彼の体はさらに強く脈打っていた。

「全く......魔性の女だな」

彼は私の胸に強く手を伸ばし、満足げな笑みを浮かべた。

丸みを帯び、柔らかな感触。

触り心地は最高だ
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