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第22話

興味が近かったので、私と鈴木翔太はとても話が合い、一緒にいると特に気楽だった。

時々、少し時間を見つけてはモーメンツをチェックし、自分の耐性を試していた。

鈴木拓海は以前の冷淡さとは違い、ほぼ毎日のように幸せな生活を投稿していた。彼らが二人でお酒を飲んでいる写真や、手をつないでデートしている写真などが多く、私は何度も嫉妬してしまった。

兄に寿司を奢ってもらいたかったけど、兄の帰国が何度も延期されてしまったので、私は仕方なくルームメイトと一緒に二度ほど寿司を食べに行った。

その年の夏休み、彼からは連絡が来なかったし、私も彼を煩わせることはしなかったので、再び一人で荷物を背負って帰省することになった。

多分、彼のいない日々に慣れてきたのだと思う。一人で少しずつ大人になる方法を学んでいる。

飛行機は夜に出発し、私が家に着いたのは朝の6時過ぎだった。両親と話す間もなく、シャワーを浴びてからすぐにベッドに倒れ込んで眠った。

雑多な夢から目覚めたのはすでに昼過ぎで、母が作った料理をテーブルに並べているところだった。私が目を覚ましたのを見て、母は手招きして食事に呼んだ。

「お母さん、今夜はラーメンが食べたい」

「今夜はおばさんがご馳走してくれるから、ラーメンはまた今度ね」

夕食は角の新しい家庭料理の店で、私は少し遅れて到着した。部屋に入ると、自分の席だけが空いていた。

「佐藤美咲、君だけが遅れてるんだよ。みんな君を待ってるんだぞ」私が座る前に、鈴木拓海が口を開いた。

私は反射的に視線を上げようとしたが、突然目の前に刺さるような光景が目に飛び込んできて、息ができないほどの痛みに襲われた。

半年ぶりに見る彼は、以前よりも成熟した雰囲気を纏い、目には解けない優しさが溢れていた。

高橋明日香は恥ずかしそうに微笑みながら、鈴木拓海の腕に寄り添い、彼の手を握っていた。二人の親密さには、一分の隙間もなかった。

目が痛かった。心がもっと痛かった。

彼が彼女を連れて家族に会わせに来たことで、私と鈴木拓海の過去の思い出は全て終わりを告げた。もうそれには何の意味もなかった。

しばらくの間、私は茫然としてどうすればいいのか分からなかった。

どうやら、すべてを手放す時が来たようだ。

「美咲、座りなさい。何が食べたいか言ってくれたら、おばさんが注文するからね」おばさんが
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