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第0005話

白石は顔の汗を拭い、笑いながら前に出て、大山の肩を軽く抱いて冗談を飛ばした。「大山社長、聞いたところによると、ここにとても素敵な美女がいるそうじゃないか?どうして彼女を呼んで、みんなにお披露目しないの?」

「そうだな!」大山は気まずそうに笑い、空気が重くなったのを感じてすぐに話題を変えた。「すぐに呼ぶよ、待っててくれ」

彼はそのまま内線を取り、「礼奈はまだ来ないのか?まさか山奥にでも探しに行ったのか?」と言い放った。

部屋の雰囲気は再び活気を取り戻し、皆が笑い声を交わす中、ただ涼介だけが冷たく牌卓を叩いていた。

白石と武田は顔を見合わせ、心の中で深い安堵のため息をついた。まるで死の淵から生還したかのようだった。

数分後、部屋の扉が開かれ、二十人ほどの若く美しい女性たちが部屋に押し込まれた。

「どうも、皆さん!お偉いさんたち、生意気な商談も結構ですが、リラックスすることも大事ですよ」年配のママさんはそう言いながら、数人の女性を押し進めた。

八人の情熱的な女性たちが、男たちの隣に次々と座り、警備員の横にまで体を押し込んできた。

白石と武田はそれぞれ一人ずつを腕に抱きしめた。

涼介は冷たく座っているが、その貴族のような威圧感が周囲に「近づくな」と言わんばかりの空気を漂わせていた。

周りの女性たちの誘惑にも彼は無関心で、香煙を静かに吸いながら、その冷たい眉間の隙間に煙が漂っていた。

残された女性たちはベールをかぶり、ステージ上に立って露骨なポーズをとっていた。

舞台のライトが一瞬で暗くなった。

音楽が静かに流れ始め、照明は音楽に合わせて点滅した。

突然、音楽が止まり、舞台のライトが一気に輝いた。

「中川さん、ステージ中央で踊っているのが礼奈だよ。まるで水のように柔らかな女性だよ」と大山は媚びへつらい、肉の厚い顔でへらへらと笑った。

ステージ上の女性たちは、音楽に合わせて優雅に体をくねらせた。

特にリーダーの「礼奈」は、視線を釘付けにする妖艶さだった。

確かに魅力的で目を奪われる存在だったが、動きはどこかぎこちなかった。しかし、それでも彼女の優れたスタイルは一目瞭然だった。

涼介は一瞬、目を上げ、ただ気まぐれに視線を送っただけだったが、その一瞥でステージ中央のリーダーの女性に目を留めた。

舞台衣装をまとい、濃いメイクをしていても、彼にはすぐに分かった。その女性が他でもない、紗月だということを。

多くのバレエ経験を積んできた紗月にとって、ストリップダンスなど造作もないことだった。彼女は瞬く間にステージ上で注目を集める存在となった。

涼介の顔は一気に険しくなり、手を上げてステージのリーダーを指差した。「お前、こっちに来い。他の連中は全員出て行け」

ステージの女性たちは一瞬動きを止め、戸惑った。

「必要ないわ」

紗月はベールを外し、軽蔑的に笑みを浮かべ、肩のストラップをさらに下げた。

その場にいた全員が驚愕し、特に男性たちは息を呑んだ。

この場にいたビジネスマンたちは、下世話な場所に通っていようが、高級な夜会に出席していようが、佐藤紗月、かつての中川夫人のことを知っていた。

白石と武田も同様に驚いていた。まさかここで紗月に会うことになるとは思わなかったのだ。

しかも、彼女は大勢の男性の前でストリップを踊っていたのだ!

まるで「中川夫人」の名を地に落とし、涼介に恥をかかせるかのようだった。

彼らは恐ろしくて、涼介の表情を見ることすらできなかった。

彼女が狙った効果は達成されたようだった。紗月は音楽に合わせてゆっくりと体を動かし、腰までかかった衣装をゆっくりと持ち上げ、胸元にまで手をかけた。

その瞬間、涼介はソファから立ち上がり、長い足で素早く彼女の前に歩み寄り、力強く彼女をステージから引きずり下ろした。

涼介は彼女をじっと睨みつけ、「もう十分か?」と低い声で問い詰めた。

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