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第36話

橋本美咲は氷川颯真と約束した後、自分の部屋に入った。

目に入ったのは、少女風デザインがいっぱいの部屋だった。それ以外にも、バラはたくさんあって、しかもピンクの牡丹もあった。

花があまりにも多すぎたため、もともとの少女風デザインを覆い隠した。部屋全体を豪華でぜいたくな雰囲気にした。さらに、ほんの少し曖昧な雰囲気も漂っていた。

しかし、橋本美咲はこのようなデザインがとても気に入った。嬉しそうに見て回った後、氷川颯真の言ったことを思い出して、タンスの前に来た。

タンスを開けると、中の服にびっくりした。中には、氷川颯真が言った浴衣のほか、ナース服、セーラー服、彼氏風シャツなども並んでいた。

それだけでなく、さらに大胆なバニーガールやメイド服なども目にした。

橋本美咲は恥ずかしすぎて、頭がおかしそうになった。氷川颯真は自分がこれらの服を着てほしかったの?

そうでなければ、どうしてタンスの中にこんなものがあっただろう。

しかし、実は氷川颯真も濡れ衣だった。

氷川颯真は自分の可愛い妻が美しく着飾るのを見るのが好きだったが、このような大胆なことはしていなかった。

これらの服は噂話が好きなホテルスタッフたちが入れたものだった。彼らは、氷川社長がようやく女を連れて来たのを見て、氷川社長のために、事をもっと良くしようとしたのだった。

部屋中のバラも彼らの仕業だった。

しかし、橋本美咲は知らなかった。ただ恥ずかしそうにそれらの服を元に戻した。

タンスの浴衣を取って、着ようとしていた時、突然ある深刻な問題を思いついた。この後、氷川颯真と一緒に温泉に行くんだけど、浴衣を着たら不便だよね。その時、きっと脱ぐことになるだろう…

彼はわざとやっていたでしょ。橋本美咲は疑わずにはいられなかった。いっそ、着ないほうがよかったのか?

しかし、颯真はとても見たがっていたようだった。橋本美咲は少し迷った。

しばらくその場に悩んだ末に、美咲は一つ完璧な方法を思いついた。

浴衣も着たし、水着も着た。水着は中に着て、浴衣は外に羽織っただけ。そうすれば、氷川颯真が見えたのは浴衣を着ていた彼女だった。

そして、温泉に入る時は浴衣を脱いで、水着だけを着る。うん、完璧だね。自分は本当に天才だった。

橋本美咲は嬉しそうに心の中で自賛した。

そう決断した後、橋本美咲はてきぱきと身支度を整
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