第101話

雨の中、美咲は大通りを歩いていた。

彼女のスカートは雨に濡れて、スタイルの良さが際立っていた。通り過ぎた人々の視線に気づくと、美咲は急いで車に戻った。

ルーフを上げると、美咲はその寒さに震えた。

さっきルーフを上げずに車を降りたせいで、車内がびしょ濡れで本当に寒かった。

美咲は暖房をつけてヒーリング音楽を流し、再び車を走らせた。また、ナビを使わず、気の向くままに運転を続けた。

雨がルーフを叩いた音とヒーリング音楽が混ざり合い、少しだけ美咲の緊張を和らげた。

気がつくと、彼女は母校に来た。

そこに一年間通ったが、その後、外国に留学していた。

でも、せっかくここまで来たので、美咲はここで少し散歩するつもりだった。

彼女は車内で傘を探し、車を降りて校門に向かった。

美咲が正門のところで警備員に呼び止められた。

彼女は立ち止まり、少し困った顔をした。

美咲は、キャンパスに入ったのは学生カードが必要だということを忘れてしまった。

でも、自分はもうこの学校の学生ではなく、自然に警備員に止められた。

警備員のおじさんが警備室から出てきて、美咲を見ながら不思議そうに言った。

「どうしてそんなに濡れているの？出かける時に傘を持たなかったの？」

「そうなんだ、出かける時に傘を忘れてしまって、コンビニで買ったばかりなので」と、美咲は答えた。

それを聞いた警備員さんはたずねた。「なるほどね、それで、学生カードは？」

美咲は学生証を持っていなかった、あったとしても、何年も卒業したので、学生カードはすでに捨てられた。彼女は仕方なく、少し申し訳なさそうに言った。「すみません、おじさん、学生カードを寮に忘れてしまった」

おじさんは「そうか、それなら入っていいよ」と優しく言ってくれた。

「え？」

「いいか？

「迷惑になったのか？」と、美咲は心配そうに言った。

「大丈夫だよ、こんなに濡れてしまって、友達が来るのを待っていたら風邪をひいてしまうよ。

「早く入って着替えて、次回からはカードを忘れないようにね」と、警備員さんは優しく微笑んで言った。

警備員さんは親切にしてくれているのに、彼に小さな嘘をついてしまったと、美咲はさらに申し訳なく思った。

「ところで、

「お嬢様はどの学部の学生なの？」

美咲は自分が昔この学校で学んでいた専攻を答えた。「金融管