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第59話

飲み終わって出て来た時に既に11時過ぎだった。

「送っておく」真弓も飲みすぎてふらふらしたが、自分がアレンジした食事会で、彼女たちを家まで送るべきと思った。

げっぷをして礼子が言った。「いいよ、千尋に送ってもらう。同じ方向だから」

そう言って、礼子が千尋を連れて出て行った。

真弓が後を追っていた。

三人とも飲みすぎて、でも失態までは行かなかった。

特に千尋がダントツにはっきりしていた。

真弓は元々意志の強い人だった。でも、今日は礼子と始めて飲むので、良く付き合わないといけないと思った。また、礼子が飲むのが好きで、飲み始めたら止まらなくなった。しかし、千尋は礼子が狂って飲んだ時にでも控えていた。

礼子と千尋が黒い車に乗った。真弓は彼女たちを見送って自分の車に戻った。後ろに座って、胃の調子が悪くなってきた。

彼女は淡々と車窓の外の北城の夜景を見て、ネオンライトで夜空が輝かしく見えた。

メールの着信音が鳴った。

携帯を取り出して見た。

ショートメールだった。「家に戻ったら蜂蜜の水を飲んで」

真弓は返事をしなかった。ゆっくりと携帯を収まった。

達也が離れてから毎日2、3通のメールを送ってきたが、彼女は全てを無視した。

......

車は樋口家邸に着いた。

礼子が座席に靠れて寝込んだ。

前の一秒に達也へ電話で真弓と飲み会して倒せたと誇ったが、すぐ豚のように寝込んだ。

飲んでから直ぐ眠りに落ちて、目覚めたらすぐ元気が出る礼子を感心した。彼女は本当にお酒に合うと思った。

車を降りて礼子を部屋まで送ろうと思った。

一台の車が突然入り口に止まった。

見てみると、雄一が運転席から降りて来た。

雄一も彼女たちを見かけたようで、大股でやって来た。「どうした?」

「礼子が飲みすぎました」千尋が言った。

雄一が眉を顰めた。

「宜しければ、彼女を抱え上げて部屋まで送ってもらいたいですが、私は無理でした」千尋が仕方なさそうに言った。

「......分かった」雄一が言った。

彼は車に近づき、腰を屈んで寝込んだ礼子を腰から抱え上げた。

雄一が上品で弱そうに見えて、千尋が助けようと思った。でも、思わなかったのは礼子のおじさんが力強かった。

「千尋さんも気を付けて帰ってね」雄一が優しく言った。

「はい」千尋が頷いた。

雄一が礼子を抱え上げて
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