第67話

さらに、達也の優れさが、彼女に全てが非現実的に思わせた。

彼女は立ち上がり、栄養スープを食べて、胃が明らかに快適となった。

この間、仕事が忙しかったため、基本的に満足のいく睡眠をとれず、食後、眠くなったため、ソファーで寝てしまった。

目が覚めるともう夜になっていた。

いつか薄い掛け布団が掛けられていた。

「起きたか？」達也の低くて魅力的な声だった。

真弓は吃驚した。

自分がどこにいたのか、忘れるところだった。

達也は口元を引き上げて、彼女の反応がかわいいと思ったのか。

真弓は少し恥ずかしそうになり、顔も熱くなった。

彼女は何もないように見せかけて、ソファから立ち上がった。

病室の中の時計を見て、3時間以上も寝ていたことに気づいた。

患者の世話をするためにここに来たが、患者よりもぐっすり眠った。

「トイレに行かない?」真弓はさりげなく聞いた。

自分の気まずさを緩和するためだった。

聞いてから、さらに恥ずかしくなった。

「つまり......」

「行く」達也は答えた。

真弓は彼を見つめた。

「行ってはだめか」達也が無邪気に聞いた。

「いや、そうじゃない」真弓は急いで首を横に振って、もう一度聞いた。「どうやって？洗面器を使うか？」

「横になったので無理だ」

「それで......」

「起きられるよ」達也は言った。

「ヘルパーさんを呼んで来る......」

「君が支え助けて来ればいい。僕は重くない」達也は気前よく言った。

「......」これは重いかどうかの問題じゃないだろう？！

真弓は歯を食いしばり、達也を慎重に支え助けてベッドから地面に降りて、不安そうに聞いた。「お医者さんがベッドに安静するように言われたが、本当に降りていいのか？」

「いいよ」

真弓は余計に考えなかった。

トイレに行くのが急務だから。

支え助けられて達也が立ち上がった。

彼が小さな悲鳴を上げた。

「痛いか？」彼女は不安そうに聞いた。

「いいえ」

「......」見栄を張ってどうするの。

真弓の尽力の助けで達也はトイレに入った。

真弓は入ったらすぐ離れたくなった。

「立ち続かないよ」達也が言った。

つまり、彼だけなら倒れるかもしれない。

「僕は速いから」達也がまた言った。

「......」これは速いかどうかの問題