深夜、里香は前回の険悪な電話のことを思い出し、正直、このドアを開けたくなかった。でも、真夜中だし、雅之の様子からして、開けるまでずっとノックし続けるつもりだろうと思った。仕方なくドアを開けると、「また何しに来たの......」と言いかけたその瞬間、雅之の大きな体が彼女にのしかかってきた。熱い手で顔を包まれ、そのまま唇を奪われる。雅之の体重が重すぎて、圧迫に耐えられず、里香は思わず後ずさりした。足がソファに当たってバランスを崩し、ついにはソファに倒れ込んでしまった。その間も雅之は彼女を一度も離さなかった。キスは激しく、熱い息が絡みついて、まるで里香のすべてを吸い取るかのようだった。次第に抵抗する力もなくなり、目元が赤くなりながら体が力なく沈み込む。寝間着が腰まで押し上げられた瞬間、里香はようやく我に返った。「雅之......」彼の名前を曖昧に呼ぶと、雅之は返事をしながら、里香の小さな手をそのまま自分のベルトへと導いた。冷たい金属のバックルが指先に触れ、一瞬、里香の指はすくんでしまう。「嫌だ、やめて......」今の二人の関係で、こんなことをしてはいけない。そう思って里香は拒もうとするが、雅之の体重は重く、熱い息が肌に灼けつくようだった。低くて、どこか引き込まれる声で、「本当に君の体が正直か、確かめてみよう」と囁いた。里香が反応する間もなく、雅之の手が動き始めた。「やめて!」思わず声を上げたが、耳元で低く笑う雅之の声が響いた。「でも、君の体は違うって言ってるよ」その言葉に、里香は思わず唇を噛んだ。この感覚がたまらなく恥ずかしい。彼を押しのけ、これ以上触れさせないようにするが、雅之は動きを止め、優しく頬にキスをした。「どうして自分の体に素直にならないんだ?無理すると辛くなるぞ」その言葉に、里香はますます羞恥心に駆られた。さっきまであんな険悪な雰囲気だったのに、どうしてこんなに平然とできるのか。堪えきれず、「そんな気分じゃない。やめて!」ときっぱり言った。どれだけ体が崩れ落ちそうでも、彼女の意志は固い。だが、雅之は彼女の体を操る術をよく知っていて、里香は抗うことができなかった。息遣いが重くなり、雅之はふっと呟いた。「僕を助けてくれ。それが済んだら、もう無理はしない」その言葉に、里香の唇が微かに震えた。ずるい男だ
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