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第124話

里香は彼女を見つめて、「きっと後悔するよ」と言った。

かおるは彼女の腕を軽く揺らしながら、甘えた声で「里香ちゃん、お願い、お願いだから…」と懇願した。

里香は彼女の甘えに負けて、仕方なく頷いた。「わかったよ」

かおるは嬉しそうに笑って、祐介に向かって「いつ始まるの?」と尋ねた。

祐介は「急がなくていいよ、ちょっと準備してくるから、二人とも先に楽しんでて」と言って、振り返りながら去っていった。

かおると里香は見晴らしいいのボックス席に座り、ウェイターが持ってきたお酒とフルーツの盛り合わせを楽しんでいた。

里香はグラスを手に取り、色鮮やかな飲み物を見つめながら言った。「なんだか急に後悔してきたかも…」

これが問題を引き起こさなければいいけど。今、彼女はもう十分厄介なことを抱えているのに、祐介まで巻き込んだら、もっと面倒になるんじゃないか?

かおるは「里香ちゃん、考えすぎだって。ただのダンスだよ。最後に踊ったのはいつ?」と軽く言った。

里香は「もう踊れないよ。歳取ったし、体がついていかないよ」と答えた。

かおるは「私のためにちょっと踊ってくれるだけでいいんだよ」と言った。

里香は仕方なく彼女をチラッと見て、「今さら後悔しても遅いか…」と返した。

かおるはすぐに笑顔を見せて、グラスを持ち上げ、里香と乾杯した。

時間が少しずつ過ぎていき、バーの雰囲気はどんどん賑やかになっていった。何人かの男の子がステージから降りると、舞台の明かりが突然消えた。

次の瞬間、誰かが里香の手首を掴んだ。驚いた里香は「誰?」と叫んだ。

「俺だよ」

祐介の笑い声が聞こえ、里香を引っ張ってステージに上がった。

「里香、ダンスに集中して」

祐介がそう言うと、その手が彼女の腰に回った。

里香の体は一瞬緊張したが、すぐにリラックスした。

踊るのは何年ぶりだろう?仕事のために自分の趣味を諦めていたけど…

今、雅之にいろいろ苦しめられて、命さえ自分のものじゃなくなっている気がして、他のことはどうでもよくなってきた。

頭の中に雅之が夏実を守る姿が浮かび、胸が痛んだ。

でも、すぐに気持ちを切り替えて、微笑みながら「いいよ」と返事をした。

次の瞬間、音楽が流れ始めた。

里香の目が輝いた。以前踊ったことのある曲だ。

祐介が踊り始めると、観客席は一気に盛り上がり、特に女の
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