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第6話

「ビッチ」

「いつも偉そうな態度をとっていたくせに、今じゃ犬みたいにあたしの足元にひれ伏しているじゃないかい」

「跪きなさい」

「あたしの足の指を舐めたら、楽にしてあげる」

私は、ただ弱々しく涙を流し、必死に目を閉じた。

どうせ、もう生きられない。

だったら、こんな卑劣な手段で傷つけてくれた人殺しに媚び諂うわけはない!

絶対に!

毅然とした態度に、橋本美弥の脆く歪んだ心は満たされなかった。

そして、私がまだ息のあるうちに、無理やり跪かせ、残りの熱した松脂を頭から浴びせかけた。

生きたまま焼かれたのだ。

「死ぬ間際まで、偉そうな態度をとっていても」

「今じゃ、あたしの前に跪いているじゃないか」

「でもね、上谷月華、今だけじゃない。これから毎日、毎年、何千年も、お前はずっとここで跪いていなければならないのよ」

液体窒素で私を急速に冷却した後、彼女は地下室の扉を開け出ていた。

私は中に閉じ込められた。

マイカーもさきの男たちが立ち去る際に近くの崖から突き落としていた。

もう誰も、私を見つけられない…。

橋本美弥は研究所に戻ると、すぐに警報を鳴らした。

そして誰かが来る前に、私のパソコンとすべての監視カメラを破壊した。

最後に、彼女は自分の足を思い切り踏みつけた。

「皆さん、ごめんなさい。あたしが愚かだったせいで、研究所にこんな大きな損害を与えてしまいました」

「月華さんが、あたしを襲ってきたんです」

「すべての研究データと成果を持って逃げてしまいました!私のことは放っておいて、彼女を追いかけてください!絶対に、あの成果を外国に持ち出させてはいけません」

橋本美弥は、こんなにも簡単に、私に濡れ衣を着せたのだ。

しかし、林原誠司は少しも疑わなかった。

なんで?

橋本美弥は、彼がかつて手に入れることのできなくて、今やっと手に入れることができた白月の君だから?

この最低な男女を心の底から憎んだ!

「美弥、もう二度と君を傷つけさせない」

ベッドの上で、林原誠司は彼女を優しく抱きしめ、彼女の唇にキスをした。

「君が怪我をした時、生まれて初めて心臓が止まるかと思った」

「もしものことがあったら、僕はどうすればいいのかわからなかった」

「もう終わったことよ、誠司」

橋本美弥は優しく言った。

「あたしはもう大丈夫よ」

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