共有

第19話

「どうだ、話は簡単だろう?彼女さえいなければ、この家は俺が牛耳れるんだ。もう誰にも邪魔されない。お前が協力するなら、家の一部屋を譲ってやってもいいぜ」

「そういえば、まだ彼女いないだろ?私の知り合いにすごく美人がいるんだが......」

私は彼の話を遮り、ぼそっと言った。

「お前は彼女を殺したいってわけか。でも、父さんとおばあちゃんが......」

「お前、頭が本当に悪いんじゃないのか?おばあちゃんが母を嫌ってるのは知ってるだろ。母がいなくなれば、むしろ喜ぶさ。父だって、これで堂々と女の同僚と一緒にいられるんだ。彼女が死ねば、みんなが喜ぶんだよ」

俊一は計画を語りながらますます興奮し、その目には狂気に満ちた光が宿っていた。

「いいよ、じゃあその計画で進めよう」

私が振り返って立ち去ろうとした時、彼は我慢できずに尋ねた。

「その知り合いの女って......」

私は彼のたくましい腕の筋肉を見ていた。

「後で彼女のLINEを送ってやるよ」
ロックされたチャプター
この本をアプリで読み続ける

関連チャプター

最新チャプター

DMCA.com Protection Status