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第11話

「どうしたの、責めに来たの?最近は大変だったでしょう?」

しかし、彼は私の質問に答えず、手に持っていたタバコを足元で押しつぶした。

「これらは全て気にしない」

そう言った後、彼の目は赤くなり、声も少し震えていた。

「それらを、すべて見たか?」

私は彼が何を言っているのか瞬時に理解した。彼と唐沢理沙のブランコプレイのことなどだろう。

私は冷淡にうなずいた。

彼の顔から血の気が引いた。

「晴奈、俺が間違っていた。今になって、どれだけひどく間違っていたか気づいたんだ」

「この恋を捨てられないのは、俺のほうだ」

私は無表情のままだった。

「間違いを知っているからといって、許されるわけではない。あなたのことは一目も見たくない」

彼はその場でよろめき、私がこんなことを言うとは思っていなかったようだった。

私が振り返って団地に入ろうとしたとき、彼のつぶやきがまだ聞こえた。

「大丈夫、きっと大丈夫」

「お前は俺なしではいられない、必ず俺の元に戻ってくる」

私たち二人がここまで来たのに、行一の確信がどこから来るのか私にはわからなかった。

しかし彼はまるで自分の世界に閉じこもっているかのようだった。

毎日、いつも通りに連絡先を変えてメッセージを送ってくる。

彼からのメッセージを見て、しばらくぼんやりしてしまった。

「晴奈、とても綺麗なネックレスを見つけたよ。晴奈にぴったりだから、買ってあげたよ」

「仕事帰りに2匹の子犬を見かけたよ、とても可愛かった。晴奈が子犬を飼いたいって言ってたのを覚えてるよ」

……

彼は私の家の下で私を待つことさえあり、態度も以前と変わらなかった。

昔のように私を待っていた。

まるで私たちが別れたことがなかったかのように。

彼がまたプレゼントを持って私を待っていたとき、私はついに我慢できなくなった。

「行一、あなたがこんなことをしても何の意味もない」

「実は今、あなたを見ると、とても気持ち悪いんだ」

彼の肩は垂れ下がり、乱れた髪が目を覆っていて、彼が何を考えているのかはわからなかった。

私は彼を無視してまっすぐ前に進み、彼のそばを通り過ぎるときに彼のつぶやきを聞いた。

「こんなはずじゃない……」

いったいどの部分が彼の予想に外れたのか?

私はわからなかった。

行一は本当にうんざりするほどしつこかっ
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