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第22話

一夫は半信半疑だった。

しかし、最近のことを考えて、真弓が星野グループの経営に上手く行ってないし、全ての管理層が彼女のことを無視していた。彼女が仕事を進めるのに、結構苦労をしただろう。気が利いて瑠璃子を使って管理層を動かしたいと思ったのだろうか?!

真弓はこのぐらいの才能だったのか?

「瑠璃子は星野グループに長いから、君より経験が豊富で、会社を上手く経営していくのに、瑠璃子を重役にしたのは得策と思う」一夫が得意げに言った。

「お言葉に甘えて」真弓が相槌を打った。心では揶揄った。

本当に瑠璃子に重要な仕事をさせたら、それは狼を家に誘い込むようなことだ。

「ところで、この前、君に紹介した高志......」

「プライベートの事でご迷惑かけたくありません」真弓は直接電話を切った。

再び電話が鳴った。

真弓は電話に出なかった。

その後、文哉からショートメールが届いた。「先ほど瑠璃子から電話をもらった。彼女を社長に昇進させて有難う。瑠璃子と疑いを晴らして嬉しく思った。君たちは姉妹だから、僕のことで不和になると、僕は悔しく思ってしまうの」

真弓は直接ショートメールを削除した。

この世に、自分が偉いと思う人がいるよね!

......

樋口グループ。

高層会議が終わり、達也がオフィスに戻った。

横山がブラックコーヒーを出して、これからのスケジュールを報告し始めた。

報告が終わって、彼は付け加えた。「先ほど、星野グループからの情報では、若奥様が瑠璃子を社長に昇進させたと言われました」

達也がキーボード入力する手を止めた。

「若奥様が鈴木家の人間に脅かされたかどうか調べましょうか?」

「急がないで」達也が目球を動いて、何かを考えながら言った。「ゆっくり待ってみよう」

「分かりました」

達也は視線をパソコンに戻して、ゆっくりと言った。「来月17日は祖父の誕生日だ」

「はい、誕生日への招待状を全部送付済みです」横山が丁寧に答えた。「ボス、何か特別なことがありますか?」

「ない」達也は首を振った。

横山がこれ以上聞かなかった。

ボスが躊躇していて、やっと勇気が出たように、ショートメールを打ち出した。

真弓は眉をひそめた。

文哉からまたショートメールが送られたと思って、振動モードに設定しようとした。

「来月17日、空いてる?」

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