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第40話

祐介は里香を見て驚いた。あの日、バーで見た里香とはまるで別人のようだった。彼女は狂ったように酒を飲み、誰にも止められなかった。

「大丈夫?」

祐介は自分の服を見てから、続けて言った。「わざとじゃないって言いたいのか?」

里香はますます恥ずかしくなった。

「本当にわざとじゃないの。服、洗ってお返しするから」

祐介は笑ってしまった。

「ここで脱げとでも?」

里香は眉をひそめて、「私はDKグループ冬木支社の里香です。汚れた服を会社に送っていただければ、洗ってお返しします」と答えた。

境界線をはっきりと引いて、距離を保とうとしていた。

小松里香…

祐介は里香の名前を心の中で繰り返し、「分かった、覚えておくよ」と言い残して去っていった。

里香はほっと息をついた。これ以上のトラブルは本当に避けたかった。

...

二階の手すりのところで、夏実は下を見て驚いた。まさか里香がここにいるとは。

どうやって入ってきたのだろう?

彼女に同行者がいないし、宝石や装飾品も身に着けていない、控えめな格好だ。夏実は目を細めて考えた。

里香は招待状を持っていないに違いない。

こんな宴会に部外者が混ざってきたら、海に放り込まれることになる。

...

里香は松本社長を探し続け、ついに別のデッキで数人と楽しそうに話している松本社長を見つけた。

しかし、彼の周りには多くの人がいて、簡単には近づけない。

里香は少し離れたところに立ち、静かにチャンスを待った。

夜が深くなり、手すりの外の海は真っ暗で、かすかに波の音が聞こえてきた。

その時、松本社長が動き始め、数人と一緒に別の方向に歩いていった。

松本社長を見失ってしまう!

里香は心臓がドキドキしながら、すぐに松本社長の後を追いかけた。

「松本社長!私はDKグループ冬木支社の小松里香で、ケイアンプロジェクトの責任者です。プロジェクトのデザイン理念についてお話ししたいと思っています。この世で私ほどこのプロジェクトを理解している者はいません!」

里香は松本社長の前に立ちふさがり、一気に言い終えて、松本社長の反応を待った。

松本社長の笑みは薄れていた。

「もう別の会社から設計図をもらいましたよ。御社にもそのように伝えましたが?」

里香「あれは私のデザイン案です…」

松本社長「それは君たちの問題でしょ。私は忙
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