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第39話

里香【かおる、松本社長のスケジュールを調べられる?】

かおる【やってみるね!】

里香はスマホを切り、静かに待っていた。

その頃、社長室では桜井が雅之に起こったことを報告していた。

桜井「社長、マツモトの人と会って話をする必要がありますか?」

雅之「必要ない」と冷淡に答えた。

桜井は驚いて「でも、この件をうまく処理しないと、小松さんは仕事を失うかもしれません」

結局、里香が担当している期間に起こった事故だから、里香がうまく対処できなければ、漏洩した人を見つけられなければ、里香が責任を負うしかない。

解雇されるのはまだ軽い方で、もし里香が会社の機密を漏らしたという噂が広がれば、里香はこの業界でやっていけなくなるかもしれない。

雅之は机の上の書類を見つめながら、淡々とした口調で「彼女なら大丈夫だ」と言った。

その言葉には確信があり、まるで里香をよく理解しているかのようだった。

実際、雅之は里香を非常によく理解していた。

里香は他人のために過ちを引き受けるような人ではない。

桜井は雅之を見つめ、複雑な気持ちを抱えた。もうすぐ離婚するというのに、どうして雅之はそんなに誇らしげに里香のことを話しているのだろう?

...

昼近くになって、かおるから里香にメッセージが届いた。

かおる【二日後、喜多野家のお嬢さんの誕生日パーティーには、冬木市のすべての名門や権力者が招待されている。松本社長も招待リストに入っているよ】

かおる【時間と場所を送るけど、招待状は手に入らない】

里香【それが分かれば十分、今度ご飯奢るね!】

かおる【やった!辛子鶏が食べたい!】

里香【任せて!】

喜多野家のお嬢さん、喜多野ゆいの誕生日パーティーはクルーズ船で開催されることになっており、里香はその情報を早くからチェックしていた。そこでアルバイトのサービススタッフを募集していることを知り、すぐに応募した。

二日間の研修を経て、その晩にクルーズ船でパーティーが始まった。

里香はバッグを持って更衣室に行き、制服に着替えた。人がほぼ集まった頃に再び更衣室に戻り、事前に用意していたドレスを取り出した。

里香はただ松本社長と会うために来たので、準備はシンプルで、薄化粧をし、素朴な美しさを引き立てる黒のロングドレスを身につけ、最後に口紅を塗ってから出て行った。

その時
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