共有

第5話

大きな太陽の下で、髪の毛さえも金色に輝いていた。

彼は見た目は穏やかだが、威圧感が強かった。

腕の袖をまくり上げ、露わになった部分には浮き出た血管が見えた。

さっきまで威張っていた男は、まるで病気になった雛鳥のように急にしおれてしまった。

「三木様もこんな辺鄙な郊外まで来て、遊びに来たんですか?」

男は顔を売りたい様子だったが、三木晴人は一切無視し、私の前で立ち止まった。

私と、私の前に立ちはだかる小林凛をじっと見つめていた。

「絢音ちゃん、こいつは誰だ?」

三木晴人の怒りのこもった視線を受けながら、私は答えた。

「知らないよ」

小林凛は相手が引き下がったのを見て、私を引っ張ってその場を去ろうとした。

「君は本当に度胸があるな。次にこの場所に来る度胸があるのか?」

数歩進んだところで、私の手が三木晴人に引き止められた。

「小石絢音、わざと俺を避けてるのか?」

小林凛も、この人を私が知っていると理解した。

再び私の前に立ち、三木晴人と向かい合った。

「君、絢音ちゃんの知り合いか?」

三木晴人は少し頭を傾け、私を見た。

「彼女は俺の婚約者だ」

小林凛は私の手を引き止めながら、少し戸惑った様子で言った。

「絢音ちゃん、彼が言ったことは本当なのか?」

私は彼の手を引っ張りながら、その場を離れた。

「彼の戯言を信じないで。私にこんなにお金持ちの婚約者がいるわけないでしょう」

そう言いながら歩き続け、最後には小走りで急いだ。

早く賞金を受け取って家に帰ろう。

三木晴人が機嫌を損ねているのは明らかで、私はその怒りに巻き込まれたくなかった。彼が怒ると本当に恐ろしいのだ。

小林凛と一緒に家に着いた時、三木晴人は既に私の家のソファに座っていた。

母は丁寧に、果物や飲み物をたくさん出していた。

私は諦めたように座った。

母は私の頭を撫で、「三木君とちゃんと話しなさい」と言って部屋を出て行き、ついでに訳の分からない顔をしている小林凛も連れて行った。

三木晴人は部屋の中を見渡した。

小石家の豪華なインテリアとはまったく異なるこの部屋には、華やかな壁紙やカーテンは一切なかった。

温かくて可愛らしい、まさに「家」といった感じだ。

部屋は広くないが、どこも柔らかい雰囲気に包まれている。

彼が座っていると少し窮屈そうで、気まずそうに
ロックされたチャプター
この本をアプリで読み続ける

関連チャプター

最新チャプター

DMCA.com Protection Status