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第4話

私は必死に抵抗して、「お兄ちゃん!」と何度も叫んだけど、無駄だった。

初めてお兄ちゃんの顔がこんなに恐ろしく醜く見えた。

慌てていたけど、手が硬い石を掴んだ。

そして、全力でその石をお兄ちゃんの頭に叩きつけた。

一回、二回…

叩くたびに、全身の力を振り絞ったから、手が痛くて震えた。

何か温かいものが私の顔に流れ落ちてきた。

私の上に覆いかぶさっていた人は、驚いて奇妙な声を上げて、

ズボンを引きずりながら逃げ出した。

でも私は、呆然として、無意識に同じ動作を繰り返していた。

どれくらい叩いたのか、全然覚えていない。

お兄ちゃんが血の海に倒れて動かなくなるまで、私は我に返らなかった。ズボンを引き上げながら、よろよろと家に帰った。

何度も体を洗い続けて、肌が擦り剥けるほどになっても、やめることができなかった。

母は私の様子がおかしいことに気づき、慌てて何があったのか聞いてきた。

その瞬間、もう我慢できなくなった。

「わあっ」と大泣きしながら、どもりながらも、何があったのか話した。

母は泣き出し、私をしっかりと抱きしめながら、震える声で「このことは誰にも言ってはいけない」と告げた。

「お兄ちゃんは自分で転んで死んだんだ」と。

残念ながら、お兄ちゃんは死んでいなかった。

通りかかった西村のおばさんに見つかり、連れ帰られた。

お兄ちゃんは頭を強く打ったせいで、ぼんやりしたままになってしまった。

人を見るとよだれを垂らしながら近づき、構わずに相手のズボンを引っ張ろうとする。

仕方なく、父はお兄ちゃんを閉じ込めた。

でも、父は私を許さなかった。全ての責任を私に押し付けた。

「お前がちゃんと面倒を見なかったから、たった一人の息子がこんな風になったんだ」と。

父は私を殴り殺そうとした。

私が父に殴られて、もう息も絶え絶えだった時、母が飛び込んできた。

その瞬間、父は完全に理性を失っていた。

父の怒りはすべて母に向けられ、母はひどく殴られて、足を引きずるようになってしまった。

父は年老い、お兄ちゃんは頭が壊れ、母は足を引きずるようになった。

私はいつの間にか、家族の厄介者から主要な働き手になっていた。

それでも、父は私に優しく接することはなかった。

むしろ、父はお兄ちゃんに嫁を探すことに必死になっていた。

私はふと、思考を
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