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第14話

警察の調査により、この男―江川安仁は、ずっと母さんに恋心を抱いていたことが判明した。

彼は大学時代、母さんの同級生だった。

過去にしつこく母さんに言い寄っていたものの、醜く、狭量な彼のような男に母さんが興味を持つことはなかった。

その後、母さんは父と結婚し、安仁はずっとそのことを恨んでいたのだ。

彼はその恨みすべてを私に向け、残酷な行動に出た。

「ハハハハ――!」

安仁は警察に手錠をかけられながら、狂ったように笑い続けていた。

「もしやり直せるなら、もっと徹底的にやるさ!あのクソガキども全員の首を切り落としてやる!

俺はお前が好きだった。だからお前の子供を殺したんだ。これで俺たちは一緒になれるだろ?」

母さんは怒りを抑えきれず、安仁に拳を何度も浴びせた。

彼の顔は血まみれになり、最後には地面に蹴り倒された。

「ふざけるな!このクズ野郎が!

お前なんか、人間のクズだ!どうしてそんな残酷なことができるのよ!」

安仁は意図的に母さんを挑発し、さらにその怒りを引き出そうとしていた。

「あいつは死ぬ前、お前に助けを求めていたぞ

ハハハ!だけどお前は、あいつのことなんてどうでもよかったんだ!」

母さんは激しく叫び、安仁の首を絞め始めた。

「嘘だ!そんなこと、信じられるわけがない!

私の娘を返して!お前が彼女と一緒に死ぬべきなんだ!」

安仁は息が詰まり、苦しそうに呻いた。

母さんは完全に理性を失い、彼よりも狂ったように見えた。

安仁が今にも息絶えそうになったその時、傍観していた警官たちが慌てて二人を引き離した。

「もう十分だ!これ以上は危険だ!」

母さんは目を真っ赤にして、拳を握りしめながら引きずられていった。

もし警官が止めなかったら、母さんはそのまま安仁を引き裂いていたかもしれない。

その後、私の魂は警察と共に安仁の家に向かった。
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