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第6話

私は全身が震え、すぐに彼の手を押さえ、震える声で懇願した。「初先輩、男同士じゃ無理ですよ……」

彼はようやく動きを止め、その冷たく禁欲的な瞳には強い欲望が宿っていた。そして、かすれた声で言った。「もう調べたから、大丈夫だ」

彼は再び私にキスをしてきた。「明、絶対に苦しませないから。大人しくしてくれ」

その言葉に、私は顔が真っ赤になった。

彼の手はすぐに私の服を胸元まで引き上げようとしていた。

私はもうどうすることもできず、

母以外の誰にも打ち明けたことのない秘密を、初めて彼に告げることにした。

私は岩崎初の手を必死に押さえ、真剣に彼を見つめながら、一言一言噛み締めるように言った。「初先輩、実は私は女なんです」

彼の動きが止まり、私をじっと見つめた。まるで、何を言われたのか理解できないような表情だった。

私は続けた。「嘘じゃないです。本当です!」

「お前が女だって?」彼の瞳には少し欲望が残っていたが、目を細めて私をじっと見つめ、嘘をついているのではないかと疑っているようだった。

「本当です」私は服を胸まで引き上げた。そこには、しっかりと巻かれた白い布が見えた。

彼の熱い息が私の肌に触れ、目はその白布に釘付けだった。

そして、彼はゆっくりと手を伸ばし、その白布を一周一周と丁寧にほどいていった。

ついに、白布はすべて解かれて床に落ちた。

彼は突然立ち上がり、その目には混乱と荒唐無稽な感情が溢れていた。

私は顔を真っ赤にして服を下ろし、手首を動かして言った。「先輩、手錠を外してください」

私は女だ。

でも彼は男が好きだ。

私たちは、合わない。

「お前が女だって?」彼は困惑した表情で私を見つめていた。それは、私に尋ねているのか、自分に問いかけているのか、どちらとも取れた。

私は乱れた短髪を苛立たしげに掻きながら言った。「そう、私は女なんです。初先輩、手錠の鍵はどこですか?」

「どうして女のフリをしてたんだ?」

いっそのこと、もう全部話してしまおう。

私は苦笑いを浮かべながら答えた。「父が息子を望んだからです」

私は複雑な家庭事情を彼に簡単に説明した。

岩崎初は落ち着いた目で私を見つめ、「それで、お前が海外に行きたい理由もそれなのか?」と尋ねた。

私は頷いて、「うん」と答えた。

彼はしばらく座ったまま、その突然の事実を消化
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