第0062話

「珍しい薬草はみんな似たような形をしているのかもしれないね！人参みたいに見えるけど、ちょっと違うところもあるよ」

「根の部分を見てみなよ。全然違うじゃないか。こっちの方が明らかに太いし！」

「雪蓮草って草がないの？私は草だと思ってたんだけど……」

皆がその人参に似たものを見ながら、次々と感想を述べていた。

綿は唇を抑え、一方の手で顎を撫で、もう一方の手で顔の半分を覆い、笑いを堪えていた。

これはどこが雪蓮草だ。これはただの人参を改造したものじゃないか？

人参に色を塗って、根を太くし、形を少し変えただけだ。嬌が自慢して手に入れたと言っていた雪蓮草は、実は偽物だったとは。

こんなに多くの人が集まった宴会で、最も面子を重んじる高杉美香の前で、よくそんなことができるものだ。

もしこれが偽物だとバレたら、恥をかくのは陸川家だけでなく、美香自身もだ。偽物を贈られて、彼女が怒らないはずがない。

「陸川家は本当にすごいな。私たちも雪蓮草を手に入れようと必死だったけど、結局は陸川家には勝てなかったよ」

「その通り。100億円でも買うつもりだったけど、結局手に入らなかった。陸川家には強力なコネがあるんだな」

「さすが四大家族の一つだ。おばあさんはラッキーだ。これを飲んだら、体調も良くなるだろうね」

「今回の陸川家の贈り物は本当に心がこもっている。おばあさんも喜ぶに違いない」

そばにいた中年男性が前に出て、お世辞を言いながら、「おばあさま、あなたのおかげで私たちも雪蓮草を見ることができました！もしあなたがいなければ、私たち一般人は一生見ることができなかったでしょう！」と言った。

すぐに他の人たちも同調して、「その通りです！私たちは長い間これを手に入れようとしていましたが、どうやっても見つかりませんでした。おばあさまのおかげで見識が広がりました！」

「皆さん、おばあさまのように寛大な方が長寿でないなら、誰が長寿でしょうか？おば様は絶対に健康で長寿です。皆さん、そう思いませんか？」

皆が頷き、拍手しながら同意の声を上げた。美香はその言葉を聞いて微笑んだ。自分の面子が立ったように感じた。

彼女は嬌を見つめ、優しい口調で「陸川嬌さん、ありがとう。お父様によろしく伝えてください。本当に感謝しています」と言った。

嬌は明るく笑い、「おばあさまが喜んでくれれば、そ