第5話

他の面接官たちは笑みを浮かべながら頷き、私の意見に大いに賛同していた。

「自分の作品のコンセプトや雰囲気さえも調和していない、この作品は本当にあなた自身が作り上げたものなのですか？」

「もし私の記憶が正しければ、あなたは3年前にも盗作を疑われていましたよね？」

全員が冷たい視線で彼女に向けた。

この業界では、誰もがオリジナル作品の重要性を理解しており、盗作は最も嫌われる行為なのだ。

萌香は顔を真っ赤にし、緊張で指が手のひらをぎゅっと掴みながら、大声で言った。

「長野さん、私たちが対立しているからといって、証拠もないのに私を疑い、中傷するなんて！」

「このデザインは完全に私自身が作成したものです」

どうやら3年前に私が「原稿を全部燃やした」と言ったのを真に受けて、彼女は私の作品をそのままコピーしたのだろう。私が証拠を出せないと確信しているのだ。

だが、あの時言ったのは紙の原稿のことで、実はスキャンしたデータもある。

本当に愚かすぎる。

たとえ私が彼女を中傷していたとしても、ここにいる誰が私の立場に匹敵するというのだ？

他の面接者たちもそれに気づき、彼女から少しでも距離を取ろうと椅子を静かに移動させた。

萌香は体を震わせ、涙目になり、今にも泣きそうな様子だった。

だが、私は裕也ではないので、彼女を哀れむつもりなどない。

私はその場でスキャンデータを取り出し、それが3年前の作品であることを示した。

「愚か者め、私の原稿を盗むとは。スキャンデータがあることを知らないのですか？」

瞬間、場内は静まり返った。

全員の敵意を感じながら、萌香の顔から血の気が引き、目には信じられないという表情が浮かんでいた。

私は軽蔑の笑みを浮かべた。

これでやっと、この恨みは晴らせた。

萌香は狂ったように叫び出した。

「あんたは捨てられたのに、なぜ戻ってきたの？この地位につけたのは、どうせ何かの男の力を借りたからでしょう！」

一人の面接官が厳しい口調で叱責した。

「白石さん、無責任な発言は控えてください！長野さんは私たちが高額の待遇で招いたコンサルタントです！」

もう一人の面接官が萌香の履歴書をめくりながらつぶやいた。

「この人の履歴書はこんなにひどいのに、どうして面接に進めたんだ？」

隣の人がこっそり耳打ちした。

「それは高橋社長が手配した