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第10話

真一が99回目の告白をしたとき、私はついに承諾してしまった。

深く考えたわけではない。ただの気まぐれだった。

彼はいつものように答えた。

「わかった、じゃあ明日も……」

「ちょっと待って、今なんて答えたの?」

その「いいよ」が彼の頭の中で何度も何度も響いていた。

まるでフリーズしたように、彼は呆然と立ち尽くしていた。

そして突然、真一が私に駆け寄って抱きしめ、何度も回りながら叫んだ。

「やった!ついに俺の告白を受け入れてくれた!」

私を下ろすと、彼は今度ははなを抱きしめて、何度もキスをした。

「はな、お前のパパになったんだよ!」

はなは彼のキスにうんざりして、彼にパンチを二発くらわせた。

それでも彼は、殴られたところを撫でながら、まるで変態のように笑っていた。

私は突然少し後悔した。もし将来の子供がこのバカさを受け継いだらどうしよう。

いや、そんな先のことを考えられるわけがない。

はなは誇らしげに私の膝の上に飛び乗り、ゴロゴロと甘えながら可愛さをアピールしてきた。

真一は突然、恥ずかしそうに私の隣に座り、花嫁のようにもじもじしながら言った。

「奈々、俺に彼氏として少しだけ特権を与えてくれない?」

私は顔を上げずに、何も言わなかった。

すると彼は突然、私の顎をつかみ、手を上げてしっかりとキスをしてきた。

唇が絡み合い、息が一つに溶けた。

キスが終わると、彼は顔を赤らめながら走り去っていった。

まさか、こんなに純情だったとは?

二ヶ月後、真一が私にプロポーズした。

指輪をはめると、彼は一気に肩の力を抜いて、安堵の息をついた。

「やっと安心したよ。毎日、奈々が後悔するんじゃないかって心配だったんだ」

実は、あの日から私たちの未来を想像した瞬間から、私はもう後悔しないと決めていた。

突然、胃がむかむかしてトイレに駆け込んだが、何も吐けなかった。

真一が一杯の水を渡し、心配そうに聞いてきた。

「奈々、どうしたの?体調が悪いの?病院に行こうよ」

私は首を振ろうとしたが、彼の真剣な目を見て、結局うなずいた。

まあ、一度病院に行って安心した方がいいか。

真一は受付からすべての手続きを終えた。

最後に医者が産婦人科で詳しい検査を勧めてきた。

二人で産婦人科の前に立ち尽くし、顔を見合わせた。

真一の手は汗でびっしょり
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