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第5話

直樹は前世とは違う青春を選び、自分を堕落させている。私はそんなことはできない。夢を叶えるためには、努力をしなければならない。

 周りを見渡すと、長い暗闇に目が慣れて、備品室の輪郭が少しずつはっきりしてきた。

 この部屋には二つの出口がある。一つは私の背後にあるドア、もう一つはその狭い窓だ。

 空がだんだんと暗くなってきて、これ以上は待っていられない。

 私は野球のバットを探し、思い切りガラスを叩いた。

 ガラスが割れる音は耳障りだったが、今のキャンパスには誰もいないので、全く気づかれなかった。

 少しずつ窓枠を登り始めると、目の前が少しクラクラしてきた。

 備品室は二階にあり、窓の下はなんとコンクリートの地面で、草ひとつ生えていなかった。

 窓辺に座ると、涙が出そうになった。もし下が芝生だったら、飛び降りても大丈夫だったかもしれないのに……

 何度か叫んでみたが、誰も来なかった。この瞬間、直樹を何度も罵倒してしまった。

 実は、直樹と私は子供のころから一緒に育ってきたのに、なぜ彼がいつも私に冷たく接するのかもっと知りたかった。

 もし彼がただの他人だったら、私は全く悲しくなかったのに。

 でも、彼は昔、私にとても優しかった。

 私を守り、一生面倒を見てくれると言ってくれた少年が、今では誰よりも残酷に接している。

 彼の心の中には、好きな子がいるからなのだろうか?

 でも、私はその子に対して何もしていないのに。

 ため息をついた。今さら悩んでも仕方がない。ここから出なければ、明日のコンペに間に合わなくなってしまう。

 私は窓から降りて、備品室でロープを見つけた。一端を自分の腰に結び、もう一端を棚に固定した。

 それが終わると、再び窓に登り、勇気を出して目を閉じて飛び降りた。

 結局、私は翌日のコンペに間に合わなかった。

 運が悪かった。ロープが古くなっていて、私の重さに耐えられず、飛び降りた瞬間に切れてしまった。私は地面に落ちて、足を骨折し、その場で気を失った。

 翌朝、早く来た先生が私を見つけて驚き、すぐに救急車を呼んで病院に運んでくれた。

 担任の先生が病院に見舞いに来てくれたが、残念そうに首を振っていた。

 「君の成績なら、頑張れば良い結果が出せたはずだよ。今回の問題はそんなに難しくないから。

 それに、あまり
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