そうでなければ、江川グループは江川宏の手に直接渡されることはなかっただろう。「あなたはどう、元気?」私は彼の鋭い顎線を見上げ、困惑して尋ねた。「南と結婚してからのこの3年間」彼は微笑みを浮かべ、ため息をつきながら言った。「とても良く過ごしていた」この答えに、私はもっと泣きたくなった。残念だったね。本当に、あの出来事がなければ、私たちは永遠に一緒に居られたのに。……帰りの道で、彼と私は黙っていた。誰も話さなかった。今更、言っても無駄だった。彼は現状を本当に変えることができず、私もそれを無視できなかった。早めに手を放して、お互いの目にはまだそんなに醜い姿ではないなかったうちに。秋の日は昼が短く夜が長かった。彼の姿がガラスを通した夕日に照らされて金色に輝いていた。「送ってあげるよ」海絵マンションに到着した時、私が話す前に彼が先に口を開いた。私も拒否しなかった、二人で一緒に上がり、家の玄関に立ってから、私は唇を噛んだ。「着いたよ、帰って」「いいよ」江川宏は軽く頷いたが、足は動かなかった。私は彼に気にせず、パスワードを入力しようとしていると、ドアが内側から引かれ、河崎来依の美しい顔が現れた。「お帰り!玄関で音がしたから、出前が来たと思ったわ」河崎来依が家にいるのを見て、少し安心した。私が中に入っていくと、冗談を言った。「お腹を空かせて帰ってきたのに、出前だと?」「それはないよ!私は料理ができないけど、山田先輩の料理はとても美味しい!」河崎来依は江川宏を一瞥し、意図的に声を大きくして、キッチンに向かって言った。「そうでしょう?山田先輩!」私は気づいた。「先輩も来たの?」「そうだよ、新居にお祝いに来たんだけど、他の人はあまり知り合いじゃないから呼ばなかったよ。伊賀丹生と先輩だけ呼んだよ」家にはたくさんの装飾品が増えていることに、やっと気づいた。喜びに満ちていた。私は心が温かくなり、突然この家に対して少し実感を持つようになった。全く気づかなかったが、江川宏の顔は一瞬で晴れ渡った表情が消え、代わりに冷たい表情が広がった。「姉さん、帰ってきたの?」山田時雄の手伝いをしていた伊賀丹生がキッチンから飛び出してきたが、江川宏を見ると、陽気な表情は一瞬にして緊張になった。。
山田時雄も何かを気にすることなく、または何も聞き取れなかったのか、ただ穏やかに微笑んで言った。「些細なことだよ。手を洗って、食事の準備をしよう」山田時雄は料理にとても上手で、テーブルにはたくさんの料理が並び、見た目も香りも味も完璧で、食欲をそそられた。伊賀丹生と河崎来依も絶賛していた。私も思わず褒めた。「先輩、この料理の見た目は素晴らしいね!」「早く食べて、味を試してみて」山田時雄は最後の2皿を台所から運び出し、そのうちの1皿のエビの辛炒めを私の前に置いて、優しい笑顔で言った。「これは好きなはずだ」私は少し驚いた。河崎来依以外の全員が、私の好みが江川宏と同じくらい薄味だと思っていた。しかし、私がまだ何も言っていないのに、江川宏は冷たく言った。「彼女は辛いものが食べられない。大学時代は仲が良かったけど、彼女の好みをまだよく知らない……」「社長」河崎来依は正義感を発揮してくれたが、顔はにっこり笑っていて、冗談めかした口調で言った。「結婚してこんなに長い間、一体誰に心を寄せているのか?南ちゃんは辛い料理が大好きだよ!」私の心は少し痛んだ。そうだったね。彼は一体誰に心を寄せているのだろうか。いつも私が彼に合わせてきたのに、彼は私が本当に好きなものに一度も気を使ったことがなかった。江川宏は眉をひそめ、目の中に微妙な暗さが混ざっていた。「辛いものが好きなのか?」「そう」話している間、私はエビを剥いて口に入れ、ゆっくりと食べながら、彼の美しい瞳を見つめ、真剣に答えた。「江川宏、私はあっさりしたものが好きではない。ご飯に合わないんだ」江川宏の周りの雰囲気が重くなり、ますます不気味な感じになった。自分がこの時にそんなことを言ってはいけないとわかっていた。江川宏の気性も良くないので、こうなると、美味しい料理を台無しにしてしまうだけだった。でも、もう3年も我慢していた。いつだってタイミングが合わない、ずっと言えなかった。思いもよらず、いつも無関心な人が、彼の幼なじみの前で、高貴な頭を下げた。「じゃあ、今後は南の好みに合わせて、辛い物を食べる」と彼は言った。「……」私は彼を見つめて、何も言えなかった。心臓が痛くて、悲しすぎてたまらなかった。彼は何かを変えようとしているようだけど、
二人はそれぞれ引っ越しのプレゼントを用意してくれた。山田時雄も美しいギフトボックスを私に手渡し、「気に入ってもらえるといいね」と言った。「ありがとう、先輩」私は微笑んでお礼を言った。箱の中にはデザインが繊細でユニークなドレスが入っているのを見て、少し驚いた。彼に向かって言った、「先輩がデザインしたの?」「ええ、これだけだ」と山田時雄は笑った。「やはり山田先輩は心がこもっているね!」河崎来依は褒めた後、江川宏を困らせるために意図的に言った、「社長、宴会に参加するなら、きっとプレゼントも持ってきただろう?」私は話を遮ろうとしたが、河崎来依に止められた。家に入る前に、彼らが宴会を用意してくれたことも知らずに、江川宏が事前にプレゼントを用意するわけがなかった。江川宏の漆黒の瞳が私をじっと見つめ、スーツのポケットからシルクの箱を取り出して私の前に置いた。彼は目の奥の感情を隠し、唇の角度も浅くなった。「本来、南に渡す機会がなかったけど、今ちょうどいいみたいだね」「それは何だろう?」河崎来依が近づいてきた。私は開けて一目見て、驚いて江川宏に見つめた。「お前が買ったの?」それは一双のルビーのイヤリングだった。最近のオークションで現れて、極稀少の宝石なので、多くの人々に追い求められ、最終的には謎の人物に二千万元(約四億圓)以上の価格で落札された。私も宝石が好きで、LINEでシェアしたこともある。ただ、江川宏が買って、私に送ってくれるとは思ってもみなかった。江川宏は微笑みが少し深まった。「気に入ってくれるかな?」「これはあまりにも高価...」河崎来依たちの贈り物は高価だが、私のレベルだった。しかし、このイヤリングはレベルをはるかに超えていた。離婚するつもりなので、本能的に拒否したくなった。「好き!」河崎来依は私を止め、珍しく江川宏に本当の笑顔を見せて言った。「ありがとうございます、社長!江川社長は世界で一番気前のいい元旦那だ!」「けっ、けけけっ...」自分の唾液で咳き込んでしまい、彼女を睨みつけた。そんな驚くべき言葉を言わないでくれよ。「社長、乾杯!」河崎来依はグラスを持ち上げ、江川宏と一緒に乾杯し、さっぱりと飲み干し、江川宏に何杯も飲ませた。後で彼らが去った後、寝る
思い返してみれば、本当に笑えてきた。新婚の夜に置き去りにされたこともあったし、夫のいない誕生日を過ごしたことも何度もあった。楽しみにしていたプレゼントを他人に横取りされたことだってあるし、産婦人科の検診の日には夫が他の人と一緒にいるのを目撃した。これは全て私の身にふりかかったことだ……今、私たちは離婚協議中なのに、友人が私のためにパーティを開いてくれることすら彼は気に食わないのだろうか。私は口角を上げ、視線を下にずらして彼に言った。「あなたが出て行かないなら、江川アナに電話をかけるわよ」江川アナが来て彼と喧嘩をすれば、彼はどうしようもなくなるだろう。江川宏は突然私の腰をぎゅっと抱きしめた。そして額を私の胸に押しあて、かすれ声でこう言った。「南、こんな風になるなんて思っていなかったんだ。本当に」こう言われると、私は彼を許してしまいそうになった。口を開こうとした瞬間、彼がテーブルに置いていた携帯電話が鳴った。着信画面には『江川アナ』と表示されていた。冷水をかぶせられたかのように私は一瞬にして冷静になり、彼を押しのけた。「電話よ」その時ちょうど山田時雄が台所から出てきた。「南、だいたい片付け終わったから、先に伊賀丹生を送ってくるな」「私が下まで送ります」ベランダで電話に出ている彼の後ろ姿を見て、ふつふつと湧いてくる苛立ちを抑えた。河崎来依を寝室に連れて行った後、私は山田時雄と意識を失った伊賀丹生を支えて階下に降りた。しかし、山田時雄は私に力を使わせないようにして、負担を減らしてくれた。彼は穏やかな優しいまなざしをして「南、大丈夫か?」と私に言った。「え?」私は一瞬戸惑ったが、すぐに彼が私の機嫌の悪さを感じ取ったことに気づいて「大丈夫です」と答えた。エレベーターの中で、彼も少し酒を飲んだことを思い出した。「先輩、代行を呼びましたか?呼んでいないなら、私が呼びますよ」「心配しないで、もう呼んだよ」彼は微笑んでしばらく黙ってから、エレベーターのドアが開く前に唇を動かした。「離婚するのか?」私は下を向き、うなずいて言った。「はい、離婚するつもりです」「よく考えて、後悔しないように」彼は優しく忠告してくれた。「後悔しません」と真剣にそれに答えた
「本当に感謝してる?」車に近づき、山田時雄は伊賀丹生を後部座席に座らせた後、車体に寄りかかり、私を見つめて微笑んだ。私は頷いた。「もちろんです」「それなら、今後はいちいちお礼を言わなくていいから」この言葉には何か含みがあると感じたが、深く考える前に、彼はまた笑って「あまりにも遠慮しすぎだよ」と付け加えた。私はクスリと笑ってそれに答えた。「わかりました」ちょうど代行業者がやってきたので、彼は車の鍵を代行する運転手に渡し、私に優しく言った。「もう行くから、早く上がって」私が階段を上がって家に戻ると、リビングルームはすでに空っぽになっていた。江川宏の姿もなかった。心の中が何だか空っぽになったような気がした。でも、それもほんの一瞬のことだった。黙って去っていくのが彼のスタイルだからだ。恐らく江川アナあたりで何か「急用」でもあったのだろう。私は寝室に戻り、そっと河崎来依をたたいた。「来依、起きて、パジャマを変えてあげるから。気持ちよく寝られるでしょ」「うん」河崎来依は私に微笑むと、甘えるように両手を広げて私を抱きしめ、上着を脱がせてというふうに両手を上げてボソボソと言った。「いい子、私の南ちゃん、誰かがいじめたら許さないから……」「何言ってるのよ?」私は思わず笑ってしまった。……翌日、目が覚めると河崎来依はもうベッドにいなかった。リビングからかすかに物音が聞こえてきた。私はまだ眠たい目をこすりながらドアの前まで行き、河崎来依がヨガをしているのを見た。私が起きたのに気づき、彼女は今の姿勢を保ったまま、少し顎を上げてふざけて言った。「あたしきれい?」「きれいよ、あなたが一番きれい」私は思わず吹き出してしまった。彼女は私が今までに出会った女性の中で一番美しかった。一目見ればその美しさに誰もが感嘆してしまうほどだ。今はヨガウェアを着ているから、彼女のスタイルの良さがより際立っていた。河崎来依は満足そうに、うんうんと頷いた。「やっぱりうちの南ちゃんは見る目があるよね」私はそれを聞いて思わず笑い、洗面所に顔を洗いに行った。化粧中、河崎来依がヨガを終えてやってきて、私の何もついていない耳を見て言った。「昨夜のイヤリングはどこ?」「引
彼女のこの言葉を以前の私が聞いていたら、私の心はざわついていただろう。しかし、今の私は『江川宏は私に一切の感情も持っていなかった』という事実までも受け入れてしまったから、彼女を追求する気にもならなかった。彼女を淡々と見つめながら「あなたに勝ち目があるのなら、どうして毎日毎日わたしに突っかかってくるのよ?」イカレ女。朝っぱらから、私のオフィスに駆け込んできて、まるで正妻が愛人に問い詰めるかのように騒ぐなんて。そんな私の全く動じない様子を見て、江川アナは少し焦ったようだ。追求されるよりも速く、勝者気取りをしながら言った。「私のためよ」彼女は私のデスクに両手をついて、少し身をかがめ、手下の敗者を蔑むかのように続けた。「清水南、私のためじゃなきゃ彼はあなたなんかと結婚しなかったの!今頃あんたは江川家の『江』の字すら聞いたこともなかったでしょうね!」それを聞いて、私は手のひらをギュッと握りしめた。心の中に言葉では言い表せない感覚が広がり、グッと締め付けられるような感じがした。彼女は満足げに赤い唇の口角を上げ、両手を胸に組んで言った。「お祖父さんが私を使って彼を脅したの。彼があなたと結婚しないなら、私を国外追放するってね……」彼が私を愛していないことは分かっていたが、今それをあらためて聞くと、ますます悲しくなった。彼が私と結婚したのは、全て別の人のために仕方なくということなのか。心の中に悲しみが広がったが、すぐにそれを抑え込んで、嘲笑して彼女に言った。「あら、そう。じゃ、江川宏と結婚してあげた私に感謝することね。そうじゃなきゃ、あなたは今ここにはいないってことでしょ」じゃなきゃ、国外追放されていたんだから感謝しなさい!彼女は一瞬戸惑ったが、すぐに怒りに変わり、歯を食いしばって言った。「よくもそんなでたらめを……」「こんな態度はやめて」私はイラつき眉をひそめ、髪を耳にかき上げながら言った。「感謝されなくてもいいけど、こんなに敵意むき出しだなんて、あなたって恩知らずの冷酷な人ね」「清水南!」彼女は怒りに目をむきだして睨みつけてきたが、しばらく待っても何の言葉も出なかった。おかしいと思い顔を上げてみると、彼女が私の耳をじっと見つめているのに気づいた。呼吸は荒く、手をギュッと握り締め
「腰がとても痛いわ……」彼女は江川宏の腕の中に抱かれながら泣き訴えた。「ただ彼女の仕事の進捗具合を尋ねただけなのに、私を押しのけたのよ……宏、いっそ彼女を部長にさせましょ。他の人たちも彼女の味方だし、私はこんな職場にいたくないわ」「……」私は彼女が話をでっち上げる腕前に驚き、あまりの腹立たしさに笑いまで出た。それとは逆に江川宏の見定めるような視線とぶつかった。「そうなのか?」彼の声はまるで氷が張ったように冷たく、私は全身が凍りつくのを感じた。私は自嘲するように言った。「私が違うと言えば、あなたは信じるの?」「宏……」江川アナは涙を浮かべながら、細い指で彼の襟を引っ張った。彼が着ているスーツは私がデザインし、手作りしたものだ。今年のホワイトデーに彼に贈ったプレゼントだった。彼は私に答えず、ただ視線を下げて腕の中の女性を見つめた。眉をひそめてイライラしているようだったが心配した様子を見せて言った。「子供じゃないんだから、転んで泣くなんてことがあるか?病院に連れて行ってあげるよ」その後、大股で去っていき、心の中の大切な女性に何かあるのではないかと心配して、冷たい背中だけを残していった。私は深呼吸して目を精一杯開き、にじむ涙がこぼれないように堪えた。清水南、何を失望しているの?彼はもうすぐただの元夫になるわ。彼らが遠く去った後、小林蓮華が慌てて駆けよってきた。「南姉さん、大丈夫ですか?」「何ともないわ」と私は苦笑した。江川宏は私に対して何もできやしない。でなきゃ、彼は祖父に説明できないから。小林蓮華は彼らが去った方向を向いて唇を尖らせ「社長が江川部長を抱いて出ていくなんて、みんな二人の関係をあやしんでいます。本当に彼女が私たちの社長夫人なんじゃないですか?」そう思い、彼女は泣きそうな顔で私を見つめ、心配そうに言った。「本当にそうなら、どうしましょう、姉さん?あなたと彼女は仲が悪いから、彼女はきっとあなたをいじめるでしょう!」私の胸は少しチクリと痛み、もう麻痺していた。彼と結婚して3年、河崎来依と加藤伸二以外の会社の誰も私と彼の関係を知らなかったのだ。今、彼は私とまだ離婚していないが、江川アナとの関係を隠すことなく行動していた。それなら、なぜ昨夜私を抱き
私はそれを聞いて驚いた。耳たぶを触ってからようやく気づいた。血が乾いていて、赤くかさぶたになっていた。触ったので、耳たぶがまた痛みはじめた。血が出ていたというのに、自分では全く気づいていなかった。河崎来依は私の手をポンポンと叩き聞いてきた。「そんなに強く引っ張っちゃって、痛くないの?」そう言った後、彼女はバッグから消毒液に浸した綿棒を取り出し、私の髪を丁寧に結んでから消毒してくれた。「どうしてこんなことになったのよ?」「江川アナが引っ張ったからよ」私は事の経緯を彼女に簡単に説明した。河崎来依は怒って罵り続けた。「なんて女なの、彼女ってQRコードみたいにスキャンしてみなけりゃ中身がなんなのかわかったもんじゃないわよね。自分のものじゃないっていうのに人から物を奪おうとするなんて、前世は強盗犯かなにかだったんじゃない?」「なんでいつも一連の言葉で人を罵れるのよ?」彼女が文句を言った後、ずっと暗く落ち込んでいた私の心は一気に晴れていった。河崎来依は私をキッと睨みつけ「あなたのような友達に巡り合ったら、私も立派に人を罵る腕を磨いておかないとね」「そっか」彼女に耳のことは任せた。消毒したので、冷たくてしみたけど、そんなに痛くはなかった。河崎来依は消毒を終えてから、また罵り始めた。「あの憎き江川宏め、飴と鞭の使い分けがお上手なこと。昨日イヤリングを贈ったばかりだというのに、今日はまたどこかに蜜を吸いに行ってるわ」そしてまた私を警告するように見つめた後「さっさとこのページはめくってしまいなさい。次に行くのよ、次に」「めくった、めくったわよ」「口ではめくったと言っているけれど、心の中ではページの端っこを折り曲げてるでしょ」と彼女はずばりと言い当てた。「わかった、わかったわ」私はパソコンを閉じ、バッグを持って彼女の肩を押して外に出た。「仕事は終わり、終わり。車を取りに行かないといけないでしょ?それが終わったら何が食べたい?私がおごるよ」前の部長の仕事スタイルは厳格で、勤務時間中はみんなほとほと疲れ果てていたが、残業させることはほとんどなかった。この良き習慣は今も残っていて、オフィスエリアにはもう人がほとんどいなくなっていた。河崎来依はハイヒールで軽快に歩き、颯爽と私の