第21話

「心配しないで、お爺さん」

私はお爺さんに漬け豆腐を取って、優しく言ったた。「いじめられませんから」

どうせ、すぐに離婚することになった。

食事を終えた後、江川宏はお爺さんと庭で囲碁を打っていた。

私はゆっくりとお茶を淹れながら横で見守っていた。

江川宏の棋風は奇抜で徹底的で、また一つ石を取った。お爺さんは彼に怒って言った。「他人と戦っていると思ってるのか、わしに退路さえも与えないのか？」

「分かりましたよ」

江川宏は笑って、その後本当に手を抜いた。お爺さんは喜んで笑って、意味深な言葉を言った。「ガキ、家族と他人は違うと永遠に覚えとけ」

私はお茶碗を差し出した。「お爺さん、お茶を飲んでください」

「ええ」

お爺さんは頷いて、それを受け取ってちょっと飲んで、満足そうに言った。「もしもずっとこんなに仲良くしてくれるなら、曾孫を抱くことができるだろう！」

「……」

私は心が動いて、無意識に手をお腹に置いた。

お爺さんの老いた顔を見て、なんとなく悲しくなった。

もし、私と江川宏の間に隔たりや問題がなかったら。

今、お爺さんに妊娠していることを伝えられた。すぐに曾孫を抱くことができるだろう。

しかし、もしというのはなかった。

お爺さんを失望させるしかなかった。

江川宏は私を微かに見つめ、言った。「ご安心ください、頑張ります」

「頑張るね！」

お爺さんは彼の手を軽くたたいた。「本当にだめなら、佐藤さんに薬領域を作ってもらって、体を補ってもいいんだ」

「とても健康です」

男はこの点で勝ち負けの欲求のせいかもしれないが、江川宏は即座に反論した。

「それなら早く私に曾孫を抱かせてくれ！」

お爺さんは命令を出した後、ゆっくりと立ち上がった。「もういい、時間を取らせない。南と一緒にお墓参りに行って義父と義母を見に行こう」

言葉が落ちると、私たちは一緒に前庭に行った。

そうすると、お爺さんの運転手は車のドアを開け、私たちに別れを告げた後、去って行った。

「行こう」

江川宏はメルセデスのそばに立ち、私に頷き、車に乗るように示した。

「送らなくていいよ、タクシーで帰るから」

「お墓に行くじゃないの？」

「……」

彼が本当に行きたいと思っているとは思わずに彼を見た。「本当に行きたいの？」

「一緒に行くって言ったからには一緒に行くよ