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恋愛脳覚醒計画
恋愛脳覚醒計画
著者: 三日

第1話

「7年経ったけど、陽翔、私たち結婚するの?」

 一人で陰鬱になる夜、私は何度も彼に問いかけた。

 「心美、僕にはお金がない。いい生活が確保できないし、ちゃんとした結婚式すらできない。でも頑張るから」

 彼がそう言ったとき、目の中には星が輝いているみたいで、私は次第にその言葉を信じるようになった。

 バレンタインデー、クリスマス、春節、さらにはほとんどの週末も、彼はほとんどいなくて、夜遅くまで帰ってこなかった。

 映像の中の彼は、バーテンダーの制服を着て、バーやクラブで忙しく働いていた。

 「休日はもっと稼げるんだ。家族は助けてくれないけど、僕一人でもお金を貯めるよ」

 「心美、僕は本当に結婚したいんだ」

 「そんなにプレッシャーを感じないで、私も一緒に支えるよ」

 「本当にそう思ってくれる?」彼の目に驚きが広がった。

 私は頷いた。「もっと一生懸命働く!」

 「休日や夜は一緒に過ごせないから、働いてもいいよ。そうすれば、結婚するための資金も早く貯まるから」

 しばらくして、陽翔から求人情報が送られてきた。

 深夜のアダルトショップの店員募集。

 「この仕事は疲れないし、客がいないときは休めるから。評判は悪いけど、実際には結構稼げるよ」

 「友達が経営してる店だから、心配しなくて大丈夫」

 陽翔は私のことをよく考えてくれていた。

 私は彼を信じた。まるで自分を信じるように。

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