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第22話

私の母と春介の母は私たちの結婚式に出席した後、翌日から二人でキャンピングカー旅行に出かけた。

そして、私と春介もいよいよ正式にハネムーン生活を始めた。

春介は普段、手術のスケジュールがぎっしり詰まって忙しく、私も会社の仕事で足元が見えないほどの忙しさだ。

だからこのハネムーンは、私たちにとって本当に待ちに待った休息の時間だった。

やっと心置きなく何日かぐうたらできるのだ。

市場で食材と生花を買って家を飾り、料理を作り始めた。

「俺はダメだ!メスは握れても、包丁は扱えない!」

春介はレシピにある千切りポテトと格闘しながら、ついに……ポテトの角切りを完成させた。

やれやれ、と崩れ落ちる彼はなんだかとても可愛らしい。

「私がやるから!あなたは後でお皿を洗ってね。それと、前に作ってくれたホットワイン、また飲みたいな」

私は包丁を受け取り、笑いながら料理を続けた。

窓の外には、暖かな夕日が私たちを優しく照らしている。

お互いの真っ直ぐな愛は、本当に天からの贈り物だと思う。
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