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第208話

由佳はこのニュースを吉村総峰の口から知った。

朝食を取っている最中に、吉村総峰からLINEのメッセージが届いた。「ネットの言葉なんて気にしないで。ただの憤りをぶつけたいだけの人たちだから、しばらくすれば誰も気にしなくなるよ」

芸能人たちはほとんど皆、ゴシップ用のアカウントを持っている。吉村総峰も例外ではなく、ましてや由佳のことを非常に気にかけていた。

コメント欄に書かれた言葉を見た吉村総峰は、アカウントでそれらの人々と論争せずにはいられなかった。

しかし、ゴシップ好きのネットユーザーたちから嘲笑されてしまった。

由佳は「どういう意味?」と返信した。

チャット画面の上には「入力中」と表示されたが、メッセージは送られなかった。

吉村総峰は後悔していた。もし由佳がこのニュースを知らなかったとしたら、自分はこんなメッセージを送るべきではなかったのだ。

この時点でメッセージを撤回するのも手遅れだ。

由佳は何かを察して「返事がないなら、自分でネットを見てみる」と言った。

吉村総峰は仕方なく、由佳にリンクを共有した。

そのリンクはまさに「感情ゴシップ」の投稿だった。

「こんなニュースは読むだけでいい。全部メディアが作り上げた話で、ネットユーザーたちは考える力を持っていないし、簡単に煽られるだけだから、気にする必要はないよ」と吉村総峰は慰めの言葉を添えた。

由佳はリンクを開いて簡単に目を通したが、顔色は変わらなかった。

「うん、文章はうまく書けてるし、サスペンスの要素も十分で、メディアとしてのプロ意識も感じられる」と心の中で思った。

そして、記事の投稿時間に目をやり、向かいに座っている山口清次を見た。

「ニュースを見たわ。林特別補佐員が夜中に電話をかけてきたのは、この件?」

山口清次は彼女のスマホの画面をちらりと見て「気にすることはない。この件は既に対処させた」と曖昧に答えた。

「うん」と由佳は静かに返事をし、サンドイッチを一口かじった。

コメントを見ても、彼女の心は全く動じることはなかった。

どうせ寄せ集めの群衆に過ぎないのだ。

彼らは自分の世界に浸り、他人の話を聞く耳もなく、見ようともしない。彼らにとっては、説明すれば言い訳と見なされ、沈黙すれば罪を認めたと受け取られるのだ。

だから、彼らを相手にする必要はない。

由佳は吉村総峰に「
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Comments (1)
goodnovel comment avatar
yas
言葉遣いが男女入れ替わってたりして、誰の発言かわからないときがあってもやっとする
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