夫に浮気を疑われ、中絶させられた後、私は完全にキレた

私は拓也のスマホを拾い上げて画面を確認した。 そこには、彼と山田海斗の妻とのメッセージの履歴が映っていた。 海斗は拓也の大学の同級生で、私も彼の妻とは何度か会っているため、友達と言える間柄だ。 メッセージには、彼女が拓也に「遥が海斗と関係を持っている」と伝えていた。 最初、拓也は信じていなかったが、彼女が一枚の写真を送ると、彼の表情は変わった。 それは、一枚の下着の写真だった。 その下着は、私には見覚えがあった。拓也が出張に行く前の夜、私が履いていたものだった。 私はすぐに誤解だと思い、慌てて説明した。「拓也、これは私のじゃないわ」 しかし、その言葉を聞いた拓也は、さらに怒りを露わにした。 彼は私のスマホを奪い、画面を操作した後、私の髪を掴み、スマホを私の目の前に押し付けた。 「お前、よく見ろよ！これはお前のじゃなければ、誰のだ？」 見ると、別の写真が映っていた。 その下着の片側には「拓也専用」と刺繍されていた。 私の頭の中が一瞬で真っ白になり、顔から血の気が引いた。 「そ、そんなはずないわ。この下着、見せた後にゴミ箱に捨てたのに、どうして……」 すぐに思い当たったのは、普段から義母が私の服をこっそり着ることだった。 以前、私が早めに仕事から帰宅した際、義母が裸で私のクローゼットの前で服を選んでいるのを目撃したことがある。 私が問い詰めると、彼女は部屋を間違えたと言った。 彼女が去った後、床には私のレースのパンツが落ちていた。 もしかして、あの時、義母が履いていたのでは？ 私は顔を上げ、拓也に向かって言った。「わかったわ。これを履いたのはあなたのお母さんよ」 「ふざけんな！」拓也は怒り狂い、私の足を蹴り上げた。「お前、誰を侮辱してるんだ！俺の母さんがそんなことするわけないだろ！」 その一撃で私は膝から崩れ落ちた。 彼は手を振り上げ、何度も私の頬を叩いた。 私の母はそばで慌てて、彼の手を引っ張りながら懇願した。「拓也、もうやめて。きっと何かの誤解よ。座って話しましょうよ」 「黙れ！」拓也は母を乱暴に押し倒した。 母はそのまま床に倒れ込んだ。 「お母さん！」私は焦って叫んだ。「拓也、あなたは狂ってる。母さんには

拓也のスマホはスピーカーに設定されていて、私もその言葉を聞いた。彼はまるで呆然としているかのように、スマホを持って立っていた。彼の顔には信じられないという表情が浮かんでいた。「どうしてこんなことに？」私の下にはどんどん血が流れ出ていた。この大切な子どもが、徐々に私から離れていくのを感じた。心の中はひどく虚しかった。もしこの電話が一分早く来ていれば、私の子どもは助かったのだろうか。だが、そうは言っても、拓也はこの子どもが彼のものだとは信じていなかった。彼はしゃがみ込み、私の髪を掴んで無理やり私を見上げさせた。「遥、お前は鑑定センターの人に何を渡したのか？だから彼らは俺を騙しているんだな」私は苦笑いし、「拓也、私にそんな力があると思うの？信じないなら、もう一度自分で検査に行けばいいじゃない」と言った。彼が何か言おうとしたその瞬間、人々が私の家に押し入ってきた。最初に入ってきたのは私の父だった。彼はソファで意識を失っている母と、血の海にいる私を見た。その怒りは頭の頂上にまで達していた。父は拓也の背中に一発蹴りを入れた。「お前、この畜生、何をしたんだ！」残りの警察官たちは皆、私の父の弟子たちだった。彼らはこの光景を見て、思わず息を飲んだ。誰かが私を抱え上げてベッドに移し、電話を取って救急車を呼んだ。父は狂ったように拳を振り上げて拓也を殴りつけようとした。拓也は悲痛な叫びを上げた。「警察が殴っている！警察が殴っている！」「師父、もうやめてください」父の弟子の一人が止めに入った。止めると言いつつも、彼も拓也に二発蹴りを入れた。「まずはこの畜生を連れて帰れ。奥様と遥は病院に行かなければなりません」自分が連れて行かれると聞いた拓也は反発した。「お前たち、何の権利があって俺を捕まえるんだ？これは家の問題だ。この女が不倫をしたから、私は彼女を教訓として教えただけなのに、何が悪い？」その言葉を聞いて、父は再び彼に蹴りを入れたくなった。誰かが後ろから父を抱きしめた。「落ち着いでください」彼は振り返り、拓也に言った。「お前は素直に認めたほうがいい。ここまで傷つけたんだから、早く罪を認めろ」「犯罪を犯していない」拓也は顔を上げて叫んだ。「これは家庭の問題だ。せいぜい家庭内暴力と言われ

落ち着いた拓也は、再び顔を上げた。「海斗と不倫がなくても、彼女は他の人と関係を持っていたはずだ。さもなければ、彼女のお腹の子どもはどこから来たんだ？」私は冷たく言った。「信じるか信じないかは別として、子どもはお前のものだ」「ありえない、絶対にありえない」拓也は即座に否定した。「医者に言われた、俺の精子の活性は低いから、子どもはできないって」「精子の活性が低いというのは、精子がないわけじゃない。ただ妊娠しにくいだけで、妊娠の可能性はある」隣にいた警察官が口を挟んだ。「どこでそんな医者に診てもらったんだ、全然ダメじゃないか」拓也はその言葉を信じなかった。「幸せ街の泌尿器科内科で診てもらった。あそこの医者はお前達よりレベルが高い」「幸せ街の泌尿器科内科？」警察官は笑った。「それは間違った場所に行ったな。あの病院は悪い病院で、詐欺だと言われている。そこは大げさに言ってて、お金を騙し取るためにやっているんだ」この言葉は拓也に衝撃を与えた。彼はそれを信じたくなかったが、誰かが関連の事例を見せてくれると、彼は自分が医者に騙されていたことを認識した。拓也は瞬時に更に惨めな表情になった。彼はこの事の深刻さをやっと理解した。振り返って私を見つめ、「遥、ごめん。わざじゃなかったんだ。愛しすぎて、理性を失ってこんな愚かなことをした」と懇願した。「許してくれ、ダメなら俺を一発殴って気を紛らわせてくれ。本当に君を疑ったわけじゃない。子どものためにも、もう一度チャンスをくれ。子どもには父親が必要だ」数秒で、拓也は再び私が知っている彼の姿になった。彼の目には悔しみが宿っていた。私は冷たく言った。「子ども？もう子どもはいないわよ。あなたのせいで失われたんだから」「え、何だって？」拓也は驚いた表情を浮かべ、「子どもが流れた？俺は、そんなに力を入れてないのに」と言った。「そうよ」私は服をめくり、腹部には残ったあざが見えた。それは拓也がどれほどの力を使ったのかを物語っていた。「これはあなたによってもたらされたものだ。忘れたの、拓也、子どもはいなくなった。あなたという親の手によって、殺されたのよ」その言葉を言った瞬間、全身が震えた。悲しみが波のように私を襲った。私は必死に耐えて、涙を流さないようにした。拓也は唇を噛みしめ、まだこの事実を信じられない

司会者はさすがプロだ。この状況では、明らかに義母のゴシップがより注目を集めていた。彼女は急いで私に状況を尋ねてきたので、仕方なく彼女の言葉に沿って全ての経緯を話した。彼女が男を探し、私に罪をなすりつけたこと、そして最後には彼女の息子が私を蹴って流産させたことも明かした。ライブ配信のコメント欄は瞬時に沸騰した。「妻を流産させるなんて、どんな人間ができることだ？」「このおばさん、明らかに良い人じゃないな、見た目が凶悪そうだ」「これは刺激的すぎる、お嫁さんのパンツを履いて浮気なんて、絶対にあり得ない」義母は焦り始め、カメラのレンズを手で覆おうとした。撮影スタッフに勝てないと見て、ターゲットを私に変えた。「遥、あなたはやりすぎよ。お父さんが権力を使って息子を刑務所に入れたのはまだしも、ここで私を中傷するなんて」私は腕を組んで「ふーん」と言った。「お父さんが権力を使った証拠はあるの？警察を誹謗中傷するのは罪になることを知ってる？ あなたがライブで言ったことはすべて証拠になるわよ」この言葉を聞いて、義母はしょんぼりした。彼女はもう父の悪口を言えなくなり、逆に無理をして泣き叫び始めた。「こんな世の中、もう生きていけないわ、黒いことが白いと言われてしまうなんて」調停を求めて義母が司会者を呼んだのだから、司会者は当然調停の役目を果たそうとしていた。彼女は私に拓也に関するいくつかの質問をした。拓也がしたことや、今も私と離婚することを拒んでいることを知ると、司会者は正義感に燃えていた。「菅原さん、安心してください。私たちがあなたの離婚を手伝います」義母は呆然とした。「違うじゃない、あなたたちは私のために正義を求めに来たんじゃないの？」司会者は目配せをした。撮影スタッフはカメラを切り、義母に言った。「あなたはやりすぎよ。あなたの息子がこんなことをしたのに、謝罪するどころか、逆に責任を押し付けるなんて」この撮影スタッフの言葉は耳に心地よかった。私はこの番組を勘違いしていたことに気づき、彼らが本当に市民の問題を解決しようとしているのだと理解した。司会者の助けを借りて、私の評判はすぐに回復し、会社に戻ることができた。しかし、義母はネットで有名になってしまった。意外なことに、この時、海斗が現