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第6話

辰也はまっすぐ立ち、彼らに指示した。

「自分の顔が大事なんだろ?」

「この顔がなくなったら、どう生きるか楽しみだ」

辰也はスマホから一枚の写真を見せて、医者に言った。

「この顔に整形しろ」

そう言うと、藍井の首をつかんで、

「今回は麻酔なんて使わない。キッチリと苦しみを味わおう」

医者たちは震えながら、辰也の指示に従って藍井の顔にメスを入れた。

藍井は絶望し、涙を流しながら叫んだ。

「杏子さんを殺したのは私じゃない、あんたよ!」

「あの睡眠薬を飲ませなければ、彼女は今でも生きてたはず」

「杏子さんを殺したのは、あんたなのよ!」

辰也の目は炎が燃えているようだった。

彼はクリニックに私を連れて行く前、私が従うようにするために、睡眠薬を数錠飲ませた。

すべての罪を藍井に押し付けたのは、自分の罪悪感を軽くするためだった。

彼は自分が本当の犯人だと知っている。

藍井は共犯者にすぎない。

だが、彼はそれを認めようとしない。

辰也は藍井のそばに飛び込み、彼女の体の最も弱い部分に拳を振り下ろした。

一撃一撃が増すたびに、自分の罪が軽くなるかのように。

口からは恨みが止まらない。

「全部貴様のせいだ」

「貴様がいなければ、俺は今でも杏子と幸せに暮らしていた」

「なぜ戻ってきた?なぜしつこく俺に絡んできた?」

辰也の手はますます荒っぽくなり、藍井はすぐに耐えきれず、悲鳴をあげてベッドの上で気を失った。

辰也は彼女が倒れるのを呆然と見つめ、しばらく動けなかった。

涙が彼の頬を滑り落ち、地面に落ちていった。

その声はかすかに震えていた。

「俺は杏子の仇を討ったよ。今度こそ俺を許してくれ」

彼らが互いに潰し合う様子を見るのは、正直楽しかった。

ただ、彼のこの姿は、きっとこの医者たちに一生のトラウマを残すだろう。

数人の若い女性研修医が顔を背け、こっそり涙を拭っていた。

私はため息をつき、辰也のそばに歩み寄った。

「これで、私を解放してくれる?」

辰也は私のいた場所をじっと見つめ、しばらく口を開いては閉じ、閉じては開いた。

「杏子…」

彼が私を見ているのかと思ったが、すぐに顔を背けた。

私を解放してくれなかった。

辰也は藍井の地下室から私を引き出し、自分の部屋に冷蔵庫を設置した。

毎日部屋に閉じこもり、ただ私の死体
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