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第5話

彼女の驚きの目を見て、私はゆっくりと立ち上がった。

霧に包まれていた人物が、慈善パーティーのビデオに映っていた麗であることがようやく確認できた。

ただし、顔には無数の傷があった。

「怖くなった?」

いつの間にか耳元に近づいていた下江母が囁くように言った。

私は笑い、

「私もあんなふうにするつもり?」

そう言うと、下江母は狂気の目で私を見つめて言った。

「もちろん、そんなことはしないわ。あなたの顔は、嫌いだけど美しいのよ」

「だから、その美しい顔の皮を…」

私は全身が震えた。

まさか、彼女の最終目的はそれなのか?でも、人の皮を何に使うつもりだ?

そんなことを考えていたその時、下江母はすでに自分の右頬の皮膚を剥ぎ取っており、むき出しの醜い傷跡が露わになっていた。

10、

「もう何年だろう。もう自分に合う人間を見つけられないと思っていたわ」

「でも、あなたが自ら死を選ぶとは予想外だったわ。本当は、もう少しお嬢様としての生活を楽しんで欲しかったんだけどね」

「でも、あまりにも言うことを聞かないから、計画を前倒しするしかなかったの」

彼女の狂った様子を見て、私は足を動かそうとしたが、体に全く力が入らなかった。

「無駄よ、絵梨。保護し始めた時から、代償を支払わなければならないと分かっていたはずよ」

そう言って、彼女は私の腕を掴み、霧に包まれた台のそばに引き寄せた。

彼女は私の頬に触れながら言った。

「残酷だけど、仕方がないの」

「あなたも女だからわかるでしょう。容姿がどれほど重要なのかを」

私は鼻で笑い、

「整形技術は発達してるのに、わざわざこんなことをする必要ある?」

下江母は突然声を荒げた。

「奴らはみんな無能よ!何年も治療してきたけど、結局、皮膚を入れ替えばかりだった!」

「私が欲しいのは永遠なのよ。もう諦めなさい。使った薬は非常に効果があるから。剥くのは簡単よ。それにあなたは痛みを感じないでしょ?今回はきっと最も成功した手術になるわ」

そう言うと、彼女はメスを手に取り、笑みを浮かべながら私に近づいてきた。

私は反撃しようとした瞬間、下江母が突然私の前に倒れた。

視線を追うと、下江父が震える手でバットを持って立っていた。

私が驚いているのを見て、彼はそのバットを私の手に渡し、私の手首を引っ張った。

「絵梨、こ
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