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第9話

「でも、今回は本当によくやったよ」

「絵梨がこれからどんな道を選んだとしても、きっとうまくやれると信じてる」

私は彼の手を振り払って、涙を拭き取った。

「バカバカしい」

「あの変態たちに、会いたいんだけど」

「直接聞きたいことがあるの」

彼は私をじっと見つめて、ため息をつき、うなずいた。

18、

下江父と下江母に会った時、彼らはすでに以前の輝きを失っていた。

目は血走り、赤く充血していた。

警察に連行されたその日、彼らがしてきた醜い行為はすべてメディアに報じられた。

私が来ることにも、下江父は少しも驚かなかった。

彼は自嘲するように私を見て笑った。

「最初からわかってたよ。君もあいつと同じくらい頑固だって」

「顔立ちも似てる。彼のために復讐しに来たのかな?」

私は頷いた。

「君の狙いは最初から麗じゃなかったんだな」

そう言って、彼は両手で頭を抱え、うなだれた。

そして突然、大声で笑い出し、涙を浮かべて私を見上げた。

「で、今さら何を話そうってんだ?もうこの有様だ。まさか、殺すつもりか?」

私は口元を少し歪めて笑ったが、目は冷たいままだった。

「あんたの心臓に今すぐナイフを突き刺したいのは本当だよ。だって父はそんな手口で殺されたんだから」

「でも彼が言ってたんだ、私は善人になってほしいって」

「だからすべてを失った結末こそが、あんたたちにとって一番似合うよ」

「それから、興味を引く話がもう一つあるんだ」

私はバッグから親子鑑定書を取り出し、彼の前に差し出した。

「これは麗とあんたたちの血縁関係の検査結果だよ。自分の娘を手にかけた気分はどう?」

「あんたの妻はもう知っている。もうすでに狂ってしまったと聞いている」

「その場で舌を噛んで死にかけたらしい」

「これが報いだ!」

下江父は信じられないという顔で書類を見つめ、口の中で「ありえない」と何度も繰り返した。

私は深呼吸をし、冷たい声で言った。

「昔、麗は私の父に助けを求めた。父はその時、誇り高い警察官だった」

「それをあんたのようなクズが台無しにしたんだ!」

「あんたも一緒に死んだらよかったのに。娘まで自らの手で葬ったんだからさ!」

この面会は私の怒鳴り声で幕を閉じた。帰る前、下江父はまるで急に老け込んだようだった。

目から光が消えていた。

私は
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