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第52話

週末明けに、また2日間の残業をした。

真弓はオフィスに座り、完成したデザインドラフトを慎重に整理した。

彼女は設計部の人達に頼れないと分っていた。彼らは瑠璃子の見方だった。

電話を手に取り、内線にダイヤルした。「金子、集団の役員と設計部主任以上の人達を30分後に会議室に集めて、次期新製品のデザインドラフトについて打合せする。無断欠勤許さない」

「分かりました」

30分後、星野グループの高級会議室。

すべての幹部が時間通りに会議室に集まった。でも、表面的な服従にすぎなかった。問題がなければ、狙われなければ、それでいいと彼らが思った。彼らは普段、実務的な仕事をせず、星野グループが潰されて、真弓が追い出されるのを待っていた。

「次期新製品のデザインドラフトが、設計部の皆さんの徹夜の残業によってやっと完成した。良かったと思う。今ここで幹部の皆さんに見てもらう」真弓は単刀直入で、無駄話がなかった。

話が終わるやいなや、幹部の皆が囁き始めた。

瑠璃子も少し戸惑った。

設計部の人達はこの間、まったく設計しておらず、でも、真弓はドラフトが完成したと言った。スケジュールによると、今週決めないと、次の販売シーズンに間に合わなくなるので、瑠璃子が真弓の失脚を楽しみにしていた。

瑠璃子が静かに真弓のドラフトを見てみた。

一つ目のドラフトに、彼女が驚いた。

その他の幹部も明らかに驚いた。

星野グループの今迄の設計理念を完全に覆した。大胆に鮮やかな色と古代の花模様を完璧に融合して、また、国際的なトレンドと最適に合わせて、皆の目を一新させた。

元々あらを探すつもりだった幹部たちが、この瞬間全部黙って、一言も言えなかった。

設計部の幹部たちも呆気に取られた。

これは彼らが星野グループで見た今までなかった最高レベルのデザインだった。いったい誰が設計しただろうか?!

真弓は落ち着いて今期の設計理念を説明して、それから言った。「この間、努力してくれた設計部の皆さん、そして徹夜で設計してくれた社長、本当に有難う。財務部、今月設計部全員に4万円のボーナスを追加して、社長には特別ボーナス40万円追加してください」

設計部と瑠璃子が突然褒められて、しかもボーナスも出してくれて、全く見当つかなかった。

彼らはいつこの設計に参加したのか?

その他の幹部も胸騒ぎし始めた。

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