慌てて元旦那を高嶺の花に譲った後彼が狂った
プロローグ
結婚してから三年、私はいまの生活に満足している。
お金持ちかつ顔面抜群の夫がいつも優しく接してくれて、二人は一度も口喧嘩しなかった。
しかし、そんは優しい夫が当時憧れた人を壁際に追い込み、怒鳴り声を上げたところを、私は見てしまった。
「あの時、ほかの男を選んだのは君だろう。今更どの面下げて俺に指図するんだ?!」
その瞬間、私がふと分かった。心から愛する人に対し、彼はあんに熱くなるんだな。
だから、お互いのために彼と離婚し、二度と会わないことにした。
噂によると、宏はこの七王子市で必死に私を探している。気が狂ったように。
あんな穏やかな人が気が狂うなんて、しかもこの取るに足りない元妻のため、噓に決まっている。
その後、私がほかの男性と並んでいるところを見て、赤い目をしている彼は私の腕をぎゅっと掴み、声を震えながら言っていた。
「南、俺が悪いんだ。お願いだから、帰ってきてくれ」
そっか。噂じゃなかったんだ。
本当に気が狂ったね。
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