Semua Bab 情熱的なあなたに抱かれ私は甘い夢を見る~新人看護師は無敵な外科医にしつけられてます~: Bab 41 - Bab 50

89 Bab

5 あなたの強引な誘いに戸惑って

「私も自分なりに頑張ります。歩夢君が早く1人前になってお母さんを安心させたいって言ってました。まだ1年目なのに偉いなって思って……。私も家族に安心してもらえるように頑張らないとダメですね。きっと心配ばかりかけてるので」「藍花の親御さんならきっと良い方なんだろう。俺は両親が望む道には入れなかったからな。だからこそ心配かけたくないと思ってる」伏し目がちなその表情も、息を飲むほどに神秘的で素敵だ。「ご両親が望む道……?」「ああ、親は家業を手伝ってほしかったと思う」「あの……プライベートなことを聞いてもいいですか?」「ああ」「もしかして……ご実家のお仕事って、ホワイトリバー不動産ですか?」「まあ、そうだ。いつの間にか病院でも噂になってるみたいだな」先生は少し微笑んだ。顎のラインがすごくシャープでつい見とれてしまう。「うちは兄が2人いて、社長の父を支えてる。副社長と専務として。俺は決してサラリーマンが嫌なわけじゃなかったし、父を尊敬してた。だけど、やりたいことを見つけてしまったからな。何も言わず送り出してくれた両親や家族には感謝してる」やはり、白川先生は本当に御曹司だった。とんでもなく有名な資産家のご子息なのに、それを鼻にかけることもなく、あえて自慢しないところに好感が持てる。「先生のご家族、皆さんがお医者さんになることを応援してくれたんですね。それって、本当に嬉しいことですよね」「藍花」「は、はい!」急に真面目なトーンで言われて驚いた。「前に言ったはずだ。俺と2人きりの時は先生って呼ぶな」「えっ、あっ、はい。そうでした……よね」とは言ったものの、男性を名前で呼ぶなんて慣れていなくて困ってしまう。「ちゃんと名前で呼んでくれ」「……は、はい。すみません……そ、蒼真さん」このやり取りがいつか当たり前になる時が来るのだろうか?この抵抗感には簡単に逆らえないけれど……「まあ、いいだろう。だけど、次、先生と言ったらお仕置だな」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-03
Baca selengkapnya

6 あなたの強引な誘いに戸惑って

「お、お仕置!?」「ああそうだ」お仕置なんて言葉を久しぶりに聞いた。そんなことを言われたら、絶対に間違えられない。ただ名前を呼ぶだけなのに、このプレッシャーはいったい何なんだろう。「き、気をつけます。でも、緊張してしまって、上手く呼べるかわかりません」「何度か呼べば慣れるから」「な、慣れません……きっと」「俺のお願いが聞けないの?」「そ、そんなことはありません。ただ……」「ただ?」「……すみません、よくわかりません」「すみませんなんて言わなくていい。謝るな。藍花はずっと俺の前でも笑ってろ。お前の笑顔は患者さんを幸せにするんだ。だから、いいな」私の笑顔が患者さんを幸せにする?白川先生……いや、蒼真さんは、本当にそんな風に思ってくれているのだろうか?素直に喜んでいいのか、とても戸惑ってしまう。確か、七海先生も私に笑っててほしいと言ってくれた。私の笑顔に何があるのか?今までなるべく笑顔を絶やさずに頑張ってきたのは、笑っていると、きっと良いことがあると思っていたから。そうやって頑張ってきたからこそのご褒美なのだろうか。平凡だった日々、とにかく仕事に一生懸命だった日々、恋愛なんて無理だと思っていた日々……そんな日常が、突然予想もしない方向に進み出している。現実なのか、それとも非現実なのかーー目まぐるしく展開するこの状況を早く受け入れたいのに、なぜかマイナスにしか考えられない。それに、もし、この状況をプラスに考え過ぎて調子に乗ってしまったら、後々とんでもないことになるような気もして……自分に自信がないということは、何だか悲しい。「蓮見 藍花!!」「は、はい!先生」突然のフルネーム呼びに再び驚く。「また言ったな。先生って呼んだらお仕置だって言ったのに」「えっ!!でも今のはちょっと誘導された気がします」「言い訳は無しだ。お仕置だな」「そんな……」「俺の言うことを聞かなかった藍花が悪い。罰として、今度俺の部屋に来て夕飯を作ること」「えっ?!へ、部屋に?」一体どういうことなのか?あまりのことに何が起こったのか理解できない。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-03
Baca selengkapnya

7 あなたの強引な誘いに戸惑って

「あの、蒼真さんの部屋って……どういうことですか?」「俺のマンションは知ってるな?ここのすぐ近くの」患者さんに何かあった場合にすぐに駆けつけたいと、近くに住んでるのは病院内でも有名な話だ。白川先生はかなり高級で家賃が高そうなマンションに住んでいると、みんながたまに興味津々に噂している。「はい……知ってます」私は、恐る恐る答えた。「仕事終わりに来てくれ。料理は何でもいいし、好き嫌いは特にない。冷蔵庫には何もないから買ってきてほしい。調味料はある」「そ、そんなこと急に言われても困ります」「なぜ困るんだ?」「え……なぜって……」「彼氏がいるから?」「か、彼氏なんていません!私に彼氏なんているわけないです。そ、蒼真さんにこそ彼女がいたりするんじゃないんですか?」流れに任せて聞いてしまった自分に驚く。「彼女……いると思うのか?」蒼真さんは、意地悪そうな笑みを浮かべて私を見た。「そ、それは……はい、きっと素敵な彼女さんがいるんだろうなって思ってます」こんなにイケメンなんだから、彼女がいないわけがない。絶対いる……に違いない。でも不思議だ。知りたいような、知りたくないような、複雑な気持ちが湧き上がるのはなぜなんだろう?「藍花は俺のブライベートを勝手に想像してたのか?」蒼真さんは、長身の腰を曲げて、そのとてつもなく整った顔を私の目の前まで近づけた。フッとさりげなく良い香りがしたその瞬間、私はフラッと倒れそうになった。「べ、別に想像とかしてません。っていうか……その、あの……」言い訳しようとしたけれど、指摘された通りだったせいで上手くごまかせなかった。蒼真さんのことを考えていたと知られたら、とても恥ずかしくなる。「考えてたんだろ?俺のこと」「……蒼真さん、本当に意地悪です」「いない」「えっ?」「俺、彼女はいない。だから……部屋においで」熱い吐息と共に私の耳に流れ込んできたそのセリフは、私の胸を瞬時に熱くし、キュンとさせた。甘く囁く声にドキドキが止まらず、蒼真さんに対して閉ざしていた壁が少しだけ崩れた気がした。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-03
Baca selengkapnya

8 あなたの強引な誘いに戸惑って

この人の言葉のパワーには人を魅了する力がある。魔法みたいに恐ろしく、簡単に他人の心を掴む。蒼真さんのこういう甘いセリフ……もしかしたら誰にでも言ってるのかも知れない。私だけではなく、他の女性にも……疑いや不安な気持ちが溢れているくせに、こんなにも体が熱くなるのはどうしてなんだろう?「蒼真さん。私、どうしたらいいんですか?」「俺、何か難しいこと言った?藍花が俺の部屋に来て食事を作る。ただそれだけだ。簡単なことだと思うけど」「簡単なんかじゃないです。私が蒼真さんの部屋に入るなんて、そんなの有り得ないですよ」「何を言っても無駄だから。お仕置だって言っただろ。俺は部屋に女性を入れるのは初めてだ。でも、それがお前で良かったと思ってる」「蒼真さん……?」「時間が合う時に声かけるから」部屋に入れる初めての女性が私だなんて、そんなこと信じられない。この人を、いったいどこまで信用すればいいのかわからない。「あ、あの!私、やっぱり行けません。こんなの変です。私以外の女性を部屋に入れたことがないなんて、さすがにそれは嘘ですよね?」看護師が医師を疑うようなことを言っていることに戸惑いながらも、つい心に思った言葉をそのままぶつけてしまった。「俺の言うことが信じられないのか?会社で言えば俺はお前の上司だ。命令は絶対だから、断るな」蒼真さんの言い方が少し怖かった。「でも……」「でもじゃない。藍花が俺を信じてくれたら、俺はお前を絶対に守る。それが上司の務めだ」蒼真さんは、上司だから私を守ってくれている?「仕事の上ではもちろん信じてます。だけど、プライベートは……私、蒼真さんのこと何も知らないから……」「だったら教えてやる。俺のこと全部」その瞬間、必死に冷静を装っていたはずのハートが撃ち抜かれた気がして、これ以上、自分の心臓がもたないと体が悟った。厳しかったり、優しかったり、甘かったり……蒼真さんはズルい。この人は、私の感情を弄んで、楽しんでいるのかも知れない。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-04
Baca selengkapnya

9 あなたの強引な誘いに戸惑って

「私……本当にどうすればいいんでしょうか?」「何も心配せずに来てくれればいい。藍花の作る料理、楽しみにしてる」「えっ……あっ、はい……わかり……ました」ドキドキしながらも、気づけば私は蒼真さんの部屋に行くことを了承してしまっていた。なぜそうしたのか、自分でもよくわからない。「いい子だ。必ず来てくれ。待ってる」蒼真さんは、私の頭を2回ポンポンしてから、優しく微笑んで立ち去った。白衣のポケットに片手を入れて歩く後ろ姿。その背中を見送っていたら、急にサッと振り返り、もう片方の手をあげて挨拶してくれた。じゃあな――そう言ってくれた気がした。気づけば足音も消え、私はその場に1人取り残された。水を打ったような静寂の中、頭の中は蒼真さんのことでいっぱいになっていた。「私……蒼真さんのためにご飯を作りに行くの?本当にマンションの部屋に入っちゃうの?2人きりになるの?」口に出して頭を整理したかったけれど、到底、現実のこととは思えず放心状態になる。いったい何が起こってるんだ?私は、もう一度大きな窓から見えるキラキラした世界を見つめた。「藍花、落ち着け、お願いだから落ち着いて……」蒼真さんが私を女として見ているわけがない。きっと、ご飯を作ってくれるお手伝いさんか何かみたいに思ってるに違いない。「そうだよ。お手伝いさんなんだ。ただのお手伝いさんなんだから、何も考えずに気楽に行けばいいんだよね。そう……だよね。うん、そうだよ」そう何度も自分に言い聞かせ、私は大きく息を吸い込んだ。そして、目の前に広がる大きな窓にゆっくりと……その息を吐いた。一部分、白く曇った窓ガラスに指で書く。「大丈夫」――と。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-05
Baca selengkapnya

1 答えの出せない告白

今日は、久しぶりに中川師長に誘われて食事をしている。ここは、本格的なイタリアの家庭料理とワインが味わえる、特にパスタの美味しいお店だ。「今日は私だけなんですか?」「そう、藍花ちゃんと2人でゆっくり話したくてね」「あっ、ありがとうございます」中川師長は、一人暮らしの私にたまに声をかけてくれる。いつもは他の看護師や歩夢君がいるのに、今日は私1人。何か特別な話があるのか、少し緊張してしまう。食事が進み、しばらくして、「藍花ちゃん、今、恋人はいるの?」と、改まった様子で聞かれた。「えっ、いえ……残念ですけど、特に決まった人はいません」「そう。じゃあ、好きな人は?」師長にこんな質問をされるとは思わず、どう答えていいのか悩んでしまう。今、1番、私がよくわからなくて困ってることだから。急に声をかけてもらうようにはなったけど、それはいわゆる告白ではない。何が何だかわからない状況に未だ謎だらけだ。「すみません。あんまり自分でもよくわからなくて。好きな人がいるって……ハッキリとは言えないです。でも、いないとも言えないというか……。本当に自分の気持ちがわからないんです」「あら、そうなのね。難しいところよね」「難しいとこる?あの……それってどういう意味でしょうか?」「ごめんなさいね。私ね、結構わかるのよ、男と女のこと。まあ、長いこと生きてるとね、いろいろ」師長は、そう言って赤ワインを1口飲んだ。「そ、そうなんですね……」「ねえ、藍花ちゃん。外科の白川先生、どう思う?」あまりにも突然に蒼真さんの名前が出て、思わず叫びそうになった。「し、白川先生ですか?」冷静さを装っているけれど、師長に何かを見抜かれているようでおどおどしてしまう。「ええ。そうよ、白川先生」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-06
Baca selengkapnya

2 答えの出せない告白

いつも明るい中川師長の顔は真剣だった。まさか、今日は私と恋愛話をしたかったのだろうか?「白川先生はちょっと怖い存在です。私のこと、いつも呼び捨てですしね」「そうよね。確かに、藍花ちゃんだけ「蓮見」だもんね。でも、私はね、白川先生が厳しくしてるのは藍花ちゃんに期待してるからだと思うわよ。立派な看護師になってもらいたいと思うからこその厳しさ……つまりは1番気にかけてるってことだと思うわ」「そんなことありません!私を1番気にかけてるなんて。白川先生は、私が失敗したり、ちゃんと仕事ができないから……だから、注意してくれてるんだと思います」本当にそうだ。仕事上、頼りないと思うことはあっても、期待なんてするはずがない。「どうしてそう思うの?」「どうしてって……」「そんなマイナスな感情じゃないわね。私からしたら、白川先生の言葉は、藍花ちゃんに「頑張れ」って言ってるように聞こえるわ」「えっ」「あの先生、あんなイケメンなのに意外と奥手なのよね。私にはわかるの。女性に対してシャイというか。ほら、それに好きな子には意地悪したくなるっていうじゃない。それもあるわね。あれだけ素晴らしい腕を持った無敵の外科医でも、まあ、ちょっと子どもみたいな可愛いとこもあるのよね、きっと。とにかく……白川先生は、藍花ちゃんを気にしてるわ」中川師長の言葉は、一つ一つに重みがあって説得力がある。だけど、あんなに超絶イケメンで、スタイルも頭も良く、ハイスペックな御曹司の白川先生が、私を気にしてるなんて……そんなこと、素直に受け入れられない。病院には私よりすごい看護師がたくさんいるから。「でもね、藍花ちゃん。確かに、白川先生みたいなイケメンがいいかも知れないけど、だけどね……」中川師長は、ひと呼吸おいてから話を続けた。「うちの歩夢のことも気にしてあげてほしいの」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-07
Baca selengkapnya

3 答えの出せない告白

「えっ?歩夢君のことを……ですか?」蒼真さんの次は歩夢君。展開の早い会話に着いていくのが必死だ。「ええ。普段はあんな明るくて元気な子だけど、実はとても繊細でね」それは、本当にそうだと思う。近くで見ていてよくわかる。「歩夢君はいつもあちこち周りに気を配ってて、自分の気持ちを我慢してないかな?って、時々心配になる時があります」「そうなのよね。歩夢は昔から人のことばかり心配していてね。本当にいい子なの。私の妹の子だから身内自慢みたいになるけど、とにかく小さな頃からとても優しくて。私も自分の子どもみたいに歩夢のことが大切なのよ」中川師長と歩夢君は本当の親子みたいな関係で、お互いをすごく信頼し合っているのがよくわかる。「歩夢君はナースステーションに無くてはならない存在です。いつもみんなが元気をもらってます。患者さんからもとても人気があるし、まだ1年目なのに見習うところが本当に多いです」この意見に反対する看護師は絶対にいないだろう。歩夢君の頑張りはみんなが認めるところだ。「ありがとうね。藍花ちゃんにそう言ってもらえて歩夢は本当に嬉しいと思うわ。あの子、他の誰に言われるよりも、藍花ちゃんに気にしてもらいたいと思ってるはずだから」「……?」「歩夢はね。藍花ちゃんのこと、大好きだと思うよ」「えっ!?」中川師長の相変わらず真面目な表情に戸惑う。でも、歩夢君が私を好きだというのは、もちろん人としてだ。それはとても光栄なことだと思う。「歩夢君、私にはちゃんと優しく接してくれてます。でも、それは、他の看護師にも同じことです。歩夢君は、そういう人です」「……うーん、何て言えばいいかしらね。私はね、あの子の顔をみればすぐにわかるの。藍花ちゃんに話す時の顔、本当に幸せそうなの。他の人と話してる時より、もっともっと嬉しそうなの。もう、ここまで言ったから言うけど……春香ちゃんがね、歩夢のことを想ってくれてるみたいでね」春香さんが歩夢君を好きなこと、中川師長も知っていたんだ。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-10
Baca selengkapnya

4 答えの出せない告白

「春香さん、私にもそう言ってました。歩夢君のこと、本気みたいですね。とても真剣でしたし、私のことはちょっと苦手みたいです」仕方のないことだけど、嫌われてしまうのはやっぱり悲しい。この重い気持ちを中川師長に話せて少しは気がラクになった。「そうだったのね。春香ちゃん、藍花ちゃんにも自分の気持ちを話したのね……。きっと、あの子も歩夢が藍花ちゃんを好きだってわかったんだね。確かに、春香ちゃんの気持ちもありがたいのよ。だけどね、見てたら可哀想になるのよね。だって、歩夢の心の中には藍花ちゃんしかいないんだから」「えっ……あの……」中川師長が話していることに戸惑いを隠せない。歩夢君が私を……?いったいどう受け取ればいいのだろう?私の頭の中は、色んなピースがバラバラになったまま、さらに混乱してしまった。「春香ちゃんは確かに仕事は出来る。それは認めるわ。悪い子じゃないしね。でもちょっと……大人しいというか。笑顔もあんまり無いしね。歩夢はたぶん、藍花ちゃんみたいに笑顔が素敵な人が好きなのよ」「あの……歩夢君が私を好きだなんて、中川師長の勘違いじゃないですか?私、歩夢君に好きになってもらえるような人間ではないです。まだまだ人としても女性としても全然成長できてなくて……」「藍花ちゃんは頑張ってるわよ。まだ2年じゃない。私だって新人の頃はなかなか大変だったから。これからだよ。あんまり焦ったら余計に良い看護ができなくなるからね。リラックスして患者さんに接する方が相手を安心させられる。もちろん、気を抜いてはダメだけどね。この仕事は奥が深いし、1人前だなんていつまで経っても言えないから。私もまだまだこれからよ」中川師長は笑って言った。師長がまだまだなら、私なんて赤ちゃん同然だ。でも、今のアドバイスは……とても心に響いた。「とにかく、藍花ちゃんも春香ちゃんも、もちろん歩夢も、私にはみんな可愛い後輩だから。みんなで患者さんのために頑張りましょう。歩夢のこと、これからも仲良くしてあげてね」
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-11
Baca selengkapnya

5 答えの出せない告白

「いろいろとありがとうございます。はい、頑張ります。歩夢君とは、もちろんこれからも仲良くしたいです。同じ看護師として励まし合っていきたいと思ってます」「……そうね」「私、しばらく恋愛から遠ざかっていて、恋愛経験も多くはないので、人を好きになるっていう感覚があんまりわからないんです。情けないです、本当に」「そんな、情けないことは無いわ」「男性に対してドキドキはするんです。でも、それが好きなのかどうかはわからなくて……」「いいの、いいの、焦らないで。その中でも少しだけ歩夢のことを考えてもらえたら嬉しいわ。白川先生のことを言う必要があるのか正直迷ったけど、藍花ちゃんにはちゃんと将来を考えてほしかったの。黙ってるのは……良くないかなってね。あっ、そうそう。今日話したことは歩夢には内緒ね。たぶん、怒られるから。あの子、自分の気持ちを言わない可能性あるから……何だか心配でね。おせっかいはおばさんの悪い癖よね」歩夢君は幸せだ。こんなにも大切に思ってくれる人が側にいて。「おせっかいなんてとんでもないです。私、今は仕事を頑張りたいと思ってます。でも、もしチャンスがあれば……ちょっとは恋愛もしてみたいと思います。自信のない私が厚かましいですけどね」「何言ってるの。藍花ちゃんみたいな素敵な女性なら、男性がほおっておかないわよ。今が1番良い時。自分の気持ちに素直になって進んでね。もちろん歩夢じゃない人を好きになっても……仕方ないと思ってるから安心して。藍花ちゃんには絶対に幸せになってもらいたいから」この人はどこまでも優しい人だ。改めて、こんな大人になりたいと本気で思った。「中川師長、ありがとうございます。私のこと、いろいろ考えて話して下さって」「こちらこそありがとう。すごく楽しかったわ。また一緒に食事しましょうね。私、藍花ちゃんといると何だかホッとするのよね。これでも、仕事の時はやっぱり気が張ってるから。今日も藍花ちゃんの笑顔に癒されたわ。じゃあね、気をつけてね」「本当にありがとうございました。ご馳走になってすみません。美味しかったです」今日は、有意義な時間を過ごせた。ホッとするのは私の方なのに……中川師長の優しい思いに触れられたことに心から感謝したいと思えた。私は、手を振る師長を見送ってから、1人、帰路に着いた。
last updateTerakhir Diperbarui : 2025-03-12
Baca selengkapnya
Sebelumnya
1
...
34567
...
9
Pindai kode untuk membaca di Aplikasi
DMCA.com Protection Status