一気に部屋の空気が悪くなる。お父さんは無言でグラスのお茶を飲んだ。お母さんは眉間にしわを寄せて小さなため息をつく。散々反対されていたから、いい反応をしてくれないというのは予想ついていた。でも、負ける訳にはいかない。「プロポーズされたのか?」お父さんがいつも以上に低い声で問いかけてくる。怖じけそうになるけれど、私は気持ちを落ち着けて普段話をするように言葉を発した。「まぁ、そんな感じ。私は、赤坂さんがいなきゃ生きていけないの。赤坂さんが挨拶をしたいと言っていたから、会ってもらえない……かな?」お父さんとお母さんが顔を見合わせている。「お願い……。私も大人になったの。だから認めて」箸を止めていたお父さんが食事を再開する。まるで私の話を無視しているかのようだやっぱり、赤坂さんとの結婚はハードルが高い。落ち込みながら、私も食べ物を口に運んだ。味がしない……。きっとショックすぎているからだ。「久実は、自分をわかっているようでわかっていない」お父さんは、厳しく告げる。「自分は、一番自分をわかっているよ」つい、言い返してしまう。お父さんが私をギロッと睨んだ。あまり言い合いをしたくない。関係がこじれたら、もっと話がややこしくなる。部屋の空気が重いまま食事を終えた。
Terakhir Diperbarui : 2025-03-24 Baca selengkapnya