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第 0 360 話

綿は苦笑し、「こんなに派手に遊ぶの?」と呟いた。

雅彦は頷き、「ボス、柏花草の予算はどのくらいですか?今夜の柏花草の開始価格は8000万Mドルと聞いた。1:2の為替レートなので、国の通貨で4000万円からスタートです。」

「こんなに貴重な柏花草が、開始価格がたったの4000万?」綿は非常に驚いた。

もし国内でなら、この柏花草は2000万からスタートするだろう。

「この商人、本当に価値が分からないんだから。こんなに貴重な薬草を海外に持ち出してオークションにかけるなんて、それに開始価格がたったの100万とは、まったく」綿はため息をつき、その愚かさを罵った。

その頃、ホテルに戻る途中の輝明は車内で大きなくしゃみをした。

森下は後部座席を見て、心配そうな目をした。「輝明社長、体調が悪いのですか?」

輝明は眉をひそめ、鼻をつまんだが、特に体調が悪いわけではなかった。

「もし価値が分からないのではなく、誰かを喜ばせるためにわざと価格を下げたのなら、それもまた浅はかだわ」綿は冷たく笑った。

輝明は再びくしゃみをした。

森下は慌てて、「水が合わないのですか?」と尋ねた。

「大丈夫だ!」輝明は冷静に答えた。

彼は鼻をつまんで少し困惑した。風邪を引いたわけでもなく、水が合わないわけでもない。突然のくしゃみに自分でも驚いていた。

「今夜のオークション会場では、すでに手を打っているので、柏花草は確実にルイスの手に渡るだろう?」輝明は森下に尋ねた。

森下は頷き、「はい、その通りです」

「もし何か問題が起きたら、冷計画を発動させ、直接流札にします」森下は言った。

輝明は頷いた。「分かった」

……

夜。

M城の夜はさらにロマンチックで華やかだった。夜になると昼間以上に人が増え、橋を通ると、若いカップルが橋の上で熱いキスを交わしているのが見えた。

綿は今夜、黒のフィットしたロングドレスを着ていた。一見シンプルだが、細部にはたくさんの工夫がされている。

深いVネック、ウエストのシェイプ、背中の露出。

肩から下がる蝶のタトゥーはまるで生きているようで、美しさが心を打つ。

綿が身につけているジュエリーは、有名なジュエリーデザイナー黄川玲子の作品で、一度だけ一流のスター沈娆に貸し出されたことがある。それ以来、他の人には一切貸し出されていない。

玲子は盛晴と非
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