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第 0366 話

「ルイス様。今夜柏花草を手に入れたら、南城の全ての代理を輝明様に任せることを考えますか?」アシスタントが冗談交じりに尋ねた。

ルイスは眉を上げ、「俺の気分が良ければ、もちろん彼に任せるさ!」

やがて、一株の鮮やかで美しい柏花草が円形ステージに展示された。

その柏花草は本当に美しく、高嶺に咲く白いバラのようだった。

綿は立ち上がり、柏花草を見つめて目を輝かせた。

この柏花草、雪蓮草よりもさらに独特だ。

あまりにも美しい。

「柏花草、開始価格8000万Mドル」

ハンマーが落ち、オークションが始まった。

綿はすぐに入札した。「1億」

場内の人々は首をかしげた。この草薬に何の価値があるのか、なぜオークションにかけられているのか?

興味本位で参加している人も数人いたが、本当に価値を理解している者はほとんどいなかった。

なぜなら、この草薬には一切の説明がなかったからだ。

本当の価値を理解している人だけが、この草薬がどれほど貴重であるかを知っている。

綿は頬杖をつき、皆400万ずつ値を上げるのを待っていた。

価格は1億6千万に達し、入札する人は少なくなってきた。

その時、ルイスが動き始めた。「1億8千4百万」

綿は唇を引き結び、すぐに値を上げた。「1億9千2百万」

ルイスは呆れた表情で笑った。またこの女だ!また自分と競り合うのか?

ルイス:「2億!」

綿は彼と800万ずつ値を上げるのが面倒だった。

「2億4千」綿は一気に値を上げた。

皆が疑問に思った。「またあの二人か?」

「二人の間に何か因縁でもあるのか?」

「誰にもわからないさ。」

各方面から様々な意見が飛び交った。

輝明は目の前の女性を凝視し、片手で顔を支え、淡々とした表情を見せていた。

「輝明社長、この女性、どこかで見たことがあるような」意森が言った。

輝明は笑みを浮かべ、気だるげに言った。「お前もなかなか賢いじゃないか」

意森は一瞬止まった。

まさか、彼の考えているあの人なのか?

「綿ですか?」意森は驚きの声を上げた。

輝明はスマホを取り出し、ニュースを開いて意森に見せた。

意森はようやく気づいた。綿はオークションが始まる前から、M国のエンタメサイトで話題になっていた。

タイトルはシンプルかつ明快だった:【異国から来た謎の蝶の女神、美しさは言葉にできない
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