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第133話

「もしもし、かおる?ハイテクロックを売ってる人、知らない?」

かおるはその言葉に一瞬驚いて、「え?ロック変えたばかりじゃなかったっけ?なんでまた変えるの?」と尋ねた。

里香はため息をつきながら答えた。「雅之に解かれちゃったから、仕方なくまた変えなきゃいけなくてさ」

かおるは少し黙ってから、「それならさ、直接引っ越しちゃうのはどう?」と言った。

里香の目が一気に輝いた。「それだ!引っ越しちゃおう!」

かおるは笑って、「知り合い紹介するよ。カエデビルの立地いいし、少し値段下げればすぐに買い手見つかるよ」と言った。

里香は「分かった、そうしよう。でも、今から仕事だから、詳細は夜に話そう」と返事をした。

「了解!」

会社に到着した里香は、一日中働きづめで、マツモトとの業務調整や工事現場の確認に追われていた。

やっと会社に戻ったときには、ほとんどの人がもう帰っていた。

自分の席に座り、水を一口飲んでから、スマホを取り出してかおるに電話をかけた。

「もしもし、かおる、仕事終わったよ?」里香が言うと、かおるの声が少し興奮気味に返ってきた。「お疲れ!じゃあ、迎えに行くね。まずご飯食べて、それから新居を見に行こう!」

里香は驚いて、「もうそんなに早く?」と尋ねた。

かおるは笑って、「物事はサクッとやっちゃうべきよ。グズグズしても仕方ないでしょ?」と言った。

里香は笑いながら「そうだね。じゃあ、お願いね」と答えた。

「任せて!」

かおるに会って、石焼ビビンバを食べた後、すぐに新居を見に行った。道中、かおるは買い手と連絡を取っていた。

電話を切ったかおるは、里香に向かって言った。「問題なければ今日中に話がまとまるよ。明日には契約もできるし、あのクズ男が絶対に見つけられない場所にマンションを買えば、もう何も怖くないよ」

里香は感心して、「本当に頼りになるね」と言った。

かおるは肩をすくめて、「里香ちゃんが苦しむのを見たくないだけだよ。あいつ、本当に信じられない。夫婦だったのに、少しはメンツを気にするべきでしょ?わざわざこんな嫌がらせするなんてありえないよね」と言った。

里香は目を伏せたまま、小さく頷いた。最初にメンツを気にしていたのは雅之だったのに、今は離婚したくないと言っているのも雅之だ。彼は一体何を考えているのだろう?

約20分後、車が到
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