第13話

拓実は数日間苦しんだ末、状況を理解し、推薦枠の提出前日に答案用紙の改ざんを暴露することを決意した。

彼は正直に、以前の成績は小林優子が彼の答案を改ざんした結果だと告白した。

拓実は小林優子が以前から私の字を真似るように指示していたと語った。

試験終了後、小林優子は拓実に私の筆跡を使って答案用紙を偽造させ、高得点を取って推薦枠を獲得させたのだという。

答案用紙の改ざんは重大な問題であり、学校はすぐに小林優子を呼び出して調査を開始した。

私もその一人として呼ばれた。

小林優子は、拓実が自分を陥れたと断言した。

「この子が私を押し倒して入院させたせいで、親に叱られたの。今、復讐しているんだ......」

小林優子は無実を装い、責任を拓実に押し付けた。

彼女はさらに、拓実が礼儀を知らないと言い放った。

「君は自分の力でこの枠を手に入れたのに、欲しくないなら譲ればいいのに、どうして話を作り上げるんだ？」

「どうして私が答案用紙を改ざんするのを手伝ったの？それが私に何の利益があるの？」

「あなたたち兄妹が揉めたからといって、私を陥れるつもりなんじゃないでしょうね？」

小林優子はさらに、私がうつ病と診断されており、拓実も私と同じように気が狂っていると疑った。

そして、私と拓実が仲が悪いことはクラスのみんなが知っているとも言った。

他の先生たちも小林優子の言葉を信じ、これは私と拓実の間の問題だと考えた。

小林優子こそが被害者だと思ったのだ。

その時、私はこっそりオフィスから取り出したボイスレコーダーを取り出した。

皆の前で録音を再生した。

そこには、小林優子と拓実が私の答案用紙を改ざんし、私が推薦枠を争えないように計画している声が録音されていた。

さらに、彼女が父に電話している声も聞こえた。

「あなたが私の息子にこんなに優しくしてくれるなら、絶対に裏切らないわ！」

「母娘二人を片付けたら、私と結婚するの。三人で仲良く暮らしましょう」

拓実の証言と録音データが揃ったことで、小林優子はもうどうしようもなくなった。

彼女は家庭を壊し、公平と誠実の原則を著しく犯したため学校は彼女を解雇した。

拓実は厳しい処分を受け、試験成績が取り消された。

仕事を失った小林優子は、躊躇することなく荷物を引きずりながら私の家を訪ねてきた。

夕食の準備をし