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誤った恋の深さ
誤った恋の深さ
著者: リン・ラン

第1話

娘の葬儀の準備に二日間を費やした。

墓地から帰宅後、弘樹がこれまで私にくれた全ての物を売却し、そのお金は一枚のカードにまとめた。

会社に行くと、弘樹と正面から出くわした。

彼は私を見て即座に皮肉な笑みを浮かべた。「別れると言ったばかりじゃないか? また犬のように這いつくばってきたのか?」

私は唇を強く噛み締め、カードを差し出した。「これで、私たちは清算完了よ」

弘樹は私の手を乱暴に払いのけた。

この二日間、ほとんど食事を取らなかった私は、彼の動きにつられて床に倒れ込んだ。

彼は上から見下ろして言った。「どこでこんな清廉潔白を装う芝居を覚えたんだ?」

「柚希と一緒に誕生日を祝わなかっただけじゃないか。これからも機会はもっとたくさんあるだろう」

柚希の名前を聞くと、私は鼻が酸っぱくなるのを感じた。

彼が愛人と甘い時間を過ごしている間に、柚希はICUに入院し、全身にチューブを挿されていた。

彼らが情熱的な時間を過ごしている間に、柚希は永遠に目を閉じ、灰となって消えてしまった。

「もう必要ないわ。これからは誕生日なんてないもの」

弘樹は激怒し、私の手に載せたカードを踏みつけた。

「お前らのために旅行を三日早めて戻ってきたんだぞ。それでも満足しないのか?」

「お前は織絵に土下座すべきだ。彼女は優しいから、お前が柚希を使って争いを起こそうとするような策は考えつかないだろう」

私は喉が嗄れた声で弘樹を見上げて言った。「柚希は死んだの」

弘樹は私がそう言うと、皮肉な笑みを浮かべた。

「理奈、お前は何でも言うようになったな。自分が死んだとは言わないのか?」

そして彼は幼稚園に電話をかけたが、なかなかつながらなかった。

そのとき、織絵が弘樹のオフィスから出てきて、急いで彼を落ち着かせようとした。

「弘樹、慌てないで。後で一緒に柚希を迎えに行こう。

全部私のせいだから、理奈は柚希のために怒っているのよ! 私が直接柚希に謝るわ」

弘樹は織絵を優しくなだめながら、私の方を見てゴミを見るような目つきをした。

「分かったか、これがお前と織絵との違いだ。

柚希は両親の元に預ける。お前のような母親についていたら、きっと悪いところばかり学んでしまうだろう」

私はそれ以上何も言わず、背を向けて立ち去った。

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